HBS1学期まとめ (授業・ネットワーキング・キャリア)

Harvard Eye Catch

早いもので、もう今週でHBSのAcademic Termである17週間が終わる。この17週間は濃密で、急激に自分の世界が広がっていく貴重な4ヶ月だった。

授業:

以下の2つを目標として授業を受けていた。

  • リーダーとして正しい判断と行動ができるよう、分析力、決断力、アクション策定能力を磨くこと
  • 自分の価値観、行動の軸を固めること

1学期目は Leadership、Marketing、Technology and Operation Management、Finance、Financial Reporting and Control、FIELDという6科目が必修であった。それぞれの授業からは、その領域において考えるべき論点とそれぞれの論点について考えるプロセスを学べた。

例えばMarketingでは下記のような分析の流れとコンセプトを学んだ。

  • Customer Understanding (Value, DMP, DMU) -> 5C analysis -> STP -> Branding Strategy -> 4P (Product, Price, Place, Promotion) -> Financial/branding impact
    • Product: Product Diffusion Framework 
    • Price: Willingness to Pay, Key success factors (value-based, customized, dynamic, strategic, fair, consistent)
    • Place: Channel’s roles and how to resolve conflicts
    • Promotion: 6M framework (market, mission, message, media, money, measurement), customer’s perception pyramid

僕はProduct ManagerというMarketingに近い仕事をしていたため、上の概念のある程度は知っていたが、包括的にマーケティングのプロセスを見れるほどには知識がなく、また実践に活かせるほど習熟していなかった。今学期では様々な業界のケースを通じて「自分ならどうするか」を考え続けることで、知識をより血肉にすることができた。マーケティングについてより広い視野で、より深く、より速い速度で考えることができるようになったと思う。

自分のリーダーシップのスタイルについては、原理原則を挙げることができるようになった。”Listen well and do not be Judgmental”はそのうちの一つ。来学期にもリーダーシップ関連の科目があるので、引き続き自己認識を深めて、自分なりのリーダーシップの形を作っていきたい。

今学期は予習・復習に力を入れており、平均して約8時間を毎日割いていたため(クラス含む)、学業から得られるものが非常に多かった。特にリーダーシップ (LEAD)からの学びは新鮮であり、毎回の授業が楽しかった。成績は1月中旬に発表されるということでまだ何とも言えないが、全科目で2以上が取れていれば、満足だ。

友人関係、ネットワーキング

目標は以下の3つ

  • 2年間で、卒業後も定期的に会うような友人を20人作ること
  • 2年間で、新しい友人を300人作ること
  • 2年間で、卒業後も継続的に相談できるような教授を5人作ること

MBAで僕が最も重視していることの一つが、良い友人関係を築くことだ。同じように世の中にインパクトを与えたいという志を持って、ともに刺激し合える仲間との深い絆は、何物にも変えられない。また、少数の深い関係だけでなく、広い人間関係も自分の視野や可能性を広げてくれ、人生を豊かにしてくれると思っている。

ネットワークを広げるため、今学期はセクションでの活動に加え、3つのクラブ活動 (Asia Business Club、Healthcare Club、Japan Trek)、課外活動 (Vogel Seminar、Harvard Japan Club、Rotary etc.)に参加して、人の輪を広げた。結果として、Facebookの友人数も600人程度から930人まで増えた。新しい友人を300人作るというのは広さの面では達成できた。

一方で活動の幅を広げすぎて、深い人間関係を築くことはやや疎かになってしまった。例えば、セクションでは僕を除く93名のうち、全員の顔、名前、出身地や興味くらいはだいたいわかるが、個人的な話まで含めてある程度以上親しいなと感じるのが24名、そこそこは話せるけれどもう一歩なのが11名、残りはまだ軽く話せる程度だ。出会ってから4ヶ月なのでこれでも十分なのかもしれないが、セクションメイトと少人数で会うディナーやランチをアレンジする機会を増やせば、もう少し踏み込めたと思う。

セクション外でもそれなりに友人を作ることができた。ケースの予習を共にするディスカッショングループの5名とFIELD 2のプログラムで共にモロッコへ行く5名とは良い仲で、自分の居場所だと感じる。また、台湾、韓国、中国、シンガポール出身の同級生とはクラブでも会う機会が多く、仲良くなった。特に同じ寮に住んでいる中国人、台湾人の同級生とはほぼ毎週会っており、卒業後にもきっと続く仲になるだろうな、と思う。

日本人については、HBSのClass of 2017、Class of 2016ともに皆仲が良く、とてもいい感じだ。気軽に話せるし、なんだかんだで月に1度はみんなで一緒に飲んでいる。加えて、HKS(Kennedy School)、HLS(Law School)を始めとするHarvardの人達や、MITの人達たちとも仲良くしている。Harvardはスクールがたくさんあるのでその中だけでも広がりがあるし、加えてボストンは大学の街なので、MIT、BU (Boston University)、Tufts、Babsonなど会える人の幅が広い。Wharton、Kellogg、Haasなどにも仲の良い同期がおり、MBAを通じて出会った日本人の友人とたまに話すのは、とても楽しい。

教授との仲についても少しだが深めることができた。2科目の教授 (MKT、FRC)とは授業外でもアポを取り、授業以外でのその分野に関わる話をした。FIELDの教授にはThanksGivingで自宅に遊びに行かせてもらった。HBSでは教授との距離が非常に近く、教授と話をするのは知的に楽しい。本当は6教科すべての教授と授業外で会いたかったが、話す内容があまり見つからなかったことと、十分な予習ができていないために3教科は会うのを見送った。

今学期はFriendship & Networkingは平均して毎日2時間を使った。英語という言語の問題で、仲良くなるためにはやはり時間がかかる。12月に入り、ようやく英語も少しはマシになってきたので、来学期は①1 on 1の食事に誘う、②スモールグループディナーを主催する、③トレックやディナーなどのイベントにより参加する、ことを通じてセクションメイトを中心に仲を深めていきたい。

キャリア:

今学期はAcademicsとFriendship/Networkingに集中することに決めたため、あまりStart-upのアイデアを詰めることはできなかった。平均して1日、20分くらい。そんな中でもiLabというアントレプレナー向けの施設で行なわれている単発イベントには数回参加し、iLab Scrambleという2日間のイベントにも参加した。得に会社設立の際に関わる法律のセミナーは非常に役に立った。

来学期はNew Venture Competitionというビジネスコンテストに出る予定のため、よりCareer/Start-upに時間を割く予定。

全体を通じて、秋学期はHBSに慣れるために授業に重点を置いた学期にした。その中でも旅行への参加やスモールグループディナーへの積極的な参加などで友人関係を広げ、余った時間をキャリアに関して使った。

授業にはある程度慣れてきたので、今学期の成績次第ではあるが、来学期はより友人との時間やキャリアに時間を使いたいと思う。

投稿者: aki

アキ。東京での勤務の後、ハーバードビジネススクール(HBS)へ留学しました。卒業後は、医療の世界で働いています。現在シドニー在住。ご連絡はTwitterまで。

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