ハーバードMBAでのクラスメートからの学び

Harvard Eye Catch

早いもので2週間が経過した。秋学期が17週間しかないことを考えると、既に1/8近くが終了したことになる。ここ2週間で印象に残っているのは、FIELDと呼ばれる実践型の授業。まだ二回だが、どちらも価値観をゆさぶるものだった。

FIELD 1: Portrait

内容は卒業生が”Tell me what is it you plan to do with your one wild and precious life?”という詩に答えて書いたポートレイトを読んで、それについて自分なりに考えるというもの。僕は、「失敗を恐れてこれまでは自分が成果を出せる土俵を選んできたが、これからはLive Fearlesslyに挑戦していこう」という卒業生と、「がんになって人生を楽しむことの大切さに気づけたのは幸運だ。Life is too short not to be happy every day. Life is too not to celebrate those whom you love and who love you」という卒業生を選んだ。

僕もこれまで、失敗を恐れる気持ちから挑戦をしなかったり、自分が成果を出せる分野を選んでしまったりしていたことがあった。失敗は誰でも怖い。ただ、その怖さも受け入れて、挑戦できる人でありたい。HBSでは挑戦をして失敗することが奨励されるし、自分も常に挑戦を続ける人でありたいため、この二年間は毎日挑戦をして、Live Fearlesslyの選択を意識せずともしている自分になっていたい。

一方で、ゴールだけを追い求めるのも人生を楽しみきれていない、というのもそうだと感じた。ひたすら仕事面でのゴールを追い求める生き方もあると思うが、僕はそれでは人生が与えてくれるものを楽しみきれないと思う。僕は仕事、家族、友人、自分自身、のそれぞれの分野でゴールを持って、人生を楽しみながら目標を「慌てず、焦らず、諦めず」追っていきたい。

FIELD 1: Diversity

Diversityについて議論をして、それをセクション(クラス)で共有するという授業。セクションメイトが自分はゲイであるということをみんなの前で発表したことが非常に印象的だった。

日本ではゲイというと先入観を持つ人が多く、多くのゲイの人が自分の性向を職場などでは隠しているのが実情ではないかと思う。マイノリティであることを告白することはおそらく勇気がいることだろうと思うし、それをまだ出会ってから2週間足らずのセクションメイト全員の前で告白するその高潔さは、とても印象的だった。僕自身がそのセクションメイトのことをより好きになったことに加え、彼の発言以降のセクションメイトはより踏み込んだ発言をするようになったように思う。

高潔であること(integrity)は僕がそうでありたいと思っている人の資質であり、彼からは高潔さが個人とグループに与える影響力を学んだ。僕も自分がどんな状況であっても高潔さを保てるような人でありたいと思う。 ハーバードのMBAは”We educate leaders who make a difference in the world”をミッションとし、”transformational experience”を提供することを約束している。”Transformational experience”について入学した時には分からなかったが、少しずつ分かるようになってきた気がする。

ここは、自分の価値観、視点を目一杯広げて、なりたい自分を見つけて、その自分になろうとする場所だ。 もっともっと、自分の器を広げたい。どこまで自分がなりたい自分を見つけて、そこに近づけるのか、とても楽しみだ。

投稿者: aki

アキ。東京での勤務の後、ハーバードビジネススクール(HBS)へ留学しました。卒業後は、医療の世界で働いています。現在シドニー在住。ご連絡はTwitterまで。

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