クレジットカードとクレジットスコア

Chicago building

アメリカで生活する上で、なくてはならないクレジットカード。日本ではクレジットカードは現金を持ちあるかなくとも済む、ポイントがつくので現金支払いよりも得、というメリットはあるが、アメリカではその人個人の信用度に関わってくる問題で、持っていないとローンすら組めない。クレジットスコアという、この人がどのくらいお金に関して信頼度できるスコアがクレジットカードの所有と利用を通して築かれるからだ。

クレジットスコア

クレジットスコア大国のこの国では、その人がお金を貸す際にどれくらい信頼できるかというこの指標が車や住宅ローンを組む時のみならず、就職の際にも参照されるということで、良いクレジットヒストリーを築くことが社会的に有利になる。

僕は幸いにも1年目の渡米直後でBank of AmericaのCash Rewardsというクレジットカードを作ることができ、つい先日2枚目のTravel Rewardsカードを作ることにした。妻用のクレジットカードが必要だったことが主な理由だったが、2枚目のカードを持つことは、Bank of Americaの人の説明によると、①複数のカードをマネージできる、②トータルの限度額が上がる、ということでクレジットスコアにとってプラスになるとのこと。

気になって調べてみたところ、「クレジットスコアを高く維持するには」にたどり着いた。このサイトによれば、クレジットスコアを高く維持するには下記が必要とのこと。

  1. 期限通りに毎月きちんと支払う
  2. 複数枚のカードを持ち、使う。理想は限度額に対して利用額が少ない状態。限度額ギリギリまで使わない。限度額の50%程度まで使ったら支払う。
  3. 古いアカウントも破棄せずに適度に使う。長く使っているカードがあるほど、平均利用年数が伸びてスコアに好影響。
  4. 銀行や車メーカーが直接取り扱っている良いローン先からローンを組む(12ヶ月間利子のみの支払いで良いなどのサブプライム向けのローンを組まない)
  5. 新規にカードを作りすぎない。事業者からクレジットスコアの問い合わせがある際に、クレジットスコアが下がる可能性がある

新しいクレジットカードを作るのは②にとってプラスになる。①は当たり前だが、②の特に複数枚持った方が良い、限度額まで使い切る前に返した方が良い、というのは知っているのと知らないのだとかなり差が出ると感じた。

クレジットスコア次第で、将来的に車や住宅ローンを組むときに、笑えないくらいの差が出てくる。例えば、30年住宅ローンで、クレジットスコアが760以上であれば年利3.145%に対して、サブプライムに近いとみなされる620程度であると4.73%まで跳ね上がる。この差は3000万円借りると年間48万円くらいの違いになってくるので、これはかなり大きい。

Source: MyFICO

クレジットカードの特典

クレジットスコアに加え、クレジットカードの特典の使い分けでも無視できない差が出る。Cash Rewardsは生鮮食品が2%、ガソリンで3%、その他で1%のポイントがつく一方、Travel Rewardsの方はどの支払いでも1.5%のRewardsとなる。そのため、生鮮食品とガソリンはCash Rewards、それ以外はTravel Rewardsとした方が、得になりそうだ。

生活必需品のクレジットカードと人生について回るクレジットスコア。アメリカで暮らす上ではどちらも理解していた方が有利なため、このゲームのルールに従ってうまく生活したい。

投稿者: aki

アキ。東京での勤務の後、ハーバードビジネススクール(HBS)へ留学しました。卒業後は、医療の世界で働いています。現在シドニー在住。ご連絡はTwitterまで。

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