海外MBA受験 – 推薦状を誰に、いつ、どうやって頼むか

mba-application

エッセイと並んで、海外留学で重要となるのが推薦状です。推薦状は推薦者に書いてもらうために完全に内容をコントロールすることはできませんが、方向性は推薦者と会って打ち合わせるなどしてすり合わせられるため、自分のストーリーを作ってから推薦者にお願いしたほうが良いです

誰に頼むか

私が受けた6校は上司の推薦状が必須または強く推薦されていました。仕事の成果を具体的に記述してくれるという点で、一人は現在の直属の上司が望ましいと思います。

ただし私費受験で職場の上司に頼みにくい場合、直属ではない上司に頼むのも一つの手であり、私の友人もその手を使っていました。よく言われる話ではありますが、職位が高く自分がやっていた業務を詳しくわかっていない人よりは、自分の仕事ぶりをよくわかっている人に頼んだ方が、より具体的かつ臨場感のあるストーリーを書いてくれるために良いと思います。

通常は大学からは2通要求されます。フルブライトを受ける場合は推薦状3通が必要です。フルブライトに必要な3通目は、フルブライトが他の奨学金よりも学術的な要素が強いため、大学でゼミに所属していた場合はゼミの先生などに一通頼み、自分の学術的な能力の裏付けをしてもらうのも一つの手だと思います。

私の場合は推薦状を二通要求する学校は現職場のイギリス人の上司と前職場の上司に依頼し、三通要求するフルブライトについては大学の恩師に頼みました。

幸いにも三人ともとても協力的かつ、英語圏で学んだことのある人たちであったため、非常にスムーズに書いていただけました。

どうやって頼むか

基本的には推薦者の人は忙しく、かつ自分と同じ程度には何の仕事をどのようにしていたかを覚えているわけではないため、書いてほしい内容と具体的な事例を伝えた方が良いです。

王道ではありませんが、英語で推薦状を書くことに慣れていない人に頼む場合にはほぼ丸々書いてしまって、後はその人に気になる点だけを直してもらう、という手もあります。

ただし、推薦状の代筆は殆どの大学で推奨されていないこと、この方法ではエッセイ、推薦状2通を書いたときに文体が似すぎて代筆を疑われるリスクがあるため、お勧めはしません。

英語の推薦状を二通自分で書くと書き方が似るため、推薦状を日本語で書いて、英文翻訳サービスを使って翻訳している人も同じ学年でMBA留学をした人にいました。お勧めはしませんが、そういう方法を取った人もいます。

私の場合は推薦者の三人とも英語ができる方であったため、特に問題はございませんでした。推薦状の依頼時には、今後どのような方向に進みたいか、どんな点が自分の強みであり、それがどの仕事で活かされたか、を箇条書きでまとめ、それを元にそれぞれの推薦者の人と話し合いました。

ドラフトも一応書きましたが、現職の上司は「これではお前の良さが伝わらない」とあまり使われず、前職の上司も箇条書きを元に書き上げてくれました。大学の先生も同様に、箇条書きを元に推薦状を書いてくれました。

お願いする時期

推薦状のフォーマットや質問は奨学金先や大学によって異なり、大学によってはそれなりに質問数が多いため、特に大学については複数校を受ける場合には2ケ月前くらいには頼んでいた方が良いです。

おそらく最も早いであろうフルブライトを応募する場合は、7月末までに3通必要となるため、6月前半には書いてほしい内容と共に依頼を行い、6月後半から7月前半にドラフトもしくはアウトプットをもらうのが良いでしょう。

書いてほしい方向とずれている場合は話し合い、7月中旬までには最終版を仕上げたいところです。3人から集める必要があるため、遅くとも2ヶ月前くらいから動き始めるのをお勧めします。

フルブライトを書いてもらった場合、8月締め切りの伊藤国際教育交流財団、10月締め切りの平和中島財団の奨学金への推薦状はそこまで変更せずとも使えると思いますので、私費の場合はフルブライトを出すと後の奨学金用の推薦状依頼作業が楽になります。

1stラウンドを受けるのであれば、2015年はHBSがかなり早く9月上旬であるため、2ヶ月前の7月上旬には推薦状の依頼をするのが望ましいです。

具体的には2014年受験の場合は、ハーバード、スタンフォード、ウォートンは2問で同じ内容かつ同じ字数でしたので、ほぼ同じものでした。コロンビアは2問の質問はほぼ同じでしたが、字数が異なりました。MIT、LBSは質問が4問以上かつそれぞれオリジナルのものでした。

年により推薦状の質問数や内容は変わると思いますが、いずれにしても早めに大学の応募要項から推薦状の質問を確認し、推薦者の方が何パターン作る必要があるのかを確かめて、依頼した方が良いかと思います。

2ヶ月前に推薦状を依頼するとなると、書いてもらう内容をその前に詰めるため、結局は3ヶ月前程度に自己分析を始めるのが必要となります。

MBA受験は仕事と両立しながら行うケースが多いと思いますので、スケジュールにある程度余裕をもたせ、理想を言えば、自分の強み、弱み、何を伝えるのか、を洗い出して、自分のストーリーを作り上げる作業を応募の3ヶ月前から始めたいところです。

推薦状の次には何を準備すれば良いか

TOEFL、GMATの点数がある程度取れ、推薦状の依頼が済めば、いよいよエッセイに取り掛かります。

次の記事 >>   MBA受験 – エッセイ(Essay)の書き方とテクニック

目次に戻る >>  海外MBA受験から留学開始までのまとめ

投稿者: aki

アキ。東京での勤務の後、ハーバードビジネススクール(HBS)へ留学しました。卒業後は、医療の世界で働いています。現在シドニー在住。ご連絡はTwitterまで。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください