Thanksgiving Holidays

Thanksgiving Holidayということで、今週は水、木、金がお休み。休みを利用して木、金とニューヨークへ一泊二日の旅行に行ってきた。目的は①教授に呼んでもらったThanksgivingディナーに参加することと、②MoMAを見学すること、③冬物を購入すること。ニューヨークはMegabusというバス会社を使い、片道それぞれ$35、$45程度で4時間半程度だった。

Thanksgivingディナー

教授の厚意で、International Studentを彼女の家のThanksgiving dinnerへ呼んでくれた。場所はBrooklynの地下鉄Fライン沿い。常に人、車、工事機械が動いているマンハッタンとは異なり、閑静な住宅街で、こんなところに住めたら良いなと思える場所だった。

教授はクラスみんなに呼びかけていたのだが、嬉しいのか嬉しくないのか、結局教授の家に行ったのは僕一人だった。おかげで計10人の参加者のうち、家族 + 親族 + 僕、という状況に。例えるならば、日本のお正月で家族と親族で集まっている時に、一人だけ生徒が混じる感じ。最初はさすがにヒヤヒヤしたが、みんな暖かく迎えてくれたおかげで、楽しい時間を過ごせた。

印象に残ったのは、テーブルでの会話の内容。教授と旦那が弁護士ということもあり、ケースの内容や近年の出来事に対する見方などが会話に出る。子供は高校生や大学を卒業したばかりだったりするのだが、その話を普通に聞いて、自分なりの見方を述べる。こう会話を小さいときからしていれば、世の中の見方がかなり広がるのだろうな、と思う。大きい方の息子はHarvardを卒業したばかりということだが、それも納得。食事の際にもこういったインフォーマルな教育が行われ、上流階級の家庭の子供が良い大学に行くようになり、さらに発展していく。メカニズムの一端を垣間見えたようで興味深かった。

MoMA (Museum of Modern Art)

二日目はMoMAを見学してきた。Modern Artはこれまでよくわからなかったのだが、この美術館を見学して、Modern Artが自分の中で少し言語化されたような気がする。Modern Artというのは、① 世の中をどう違ったように見るか (How do I see the world differently?)、②その見方をどう表現するか (How do I express my view?)、を伝えるためのものなのではないか。

例えば、Cubismは世界を目で見る世界ではなく、抽象化した視点で見ている。表現方法としては平面の図形の組み合わせで立体的なものを表現しており、世の中をこのように見ることもできる、というように提示している。

Productに関わる人としては、この②のところから学べることが多かった。例えば、Gridの組み合わせで立体的に見えるようなものからはUI的な見せ方を学ぶことができたし、光と影の陰影の使い方や敢えて一部分をカットする見せ方からは目立たせたい部分を強調する技法を学ぶことができた。

美術館は創造性を刺激するいい場所だと改めて感じ、四半期に一度は行こうと思った。

UNIQLO

Thanksgivingの翌日はBlack Fridayということで、ほとんどの小売で大幅な値下げが行われる。僕も冬物を調達するためにNYのUNIQLO旗艦店へ行ってきた。

一言で言うと、ものすごい賑わい。店内も銀座店のようなデジタルとアナログを融合させた展示であり、おもちゃ箱のようで飽きない。コンセプトもLife Wareととてもシンプルで、世界のどこでもヒットするような普遍性を持っている。同級生に聞いてもブランド名を知っている人が多く、USでも知名度を得てきており、このまま順調に伸びていきそうな印象を受けた。

UNIQLOのビジネスからは、年月を経てここまで洗練されてきたのだな、という職人芸のような印象を受ける。UNIQLOではフリース、Tシャツ、ジーンズ、ヒートテック、そしてアウターと年ごとに確実に商品のラインナップが魅力的なものになってきている。そして価格の表示方法、プロモーション商品の見せ方など、店舗のオペレーションも着実に改善を積み重ねていっているように見える。

やはり柳井さんはすごい。多くのことを、来年の1ヶ月のUNIQLOでのインターンから学びたい。

アメリカMBAプログラムの比較

アメリカのMBAプログラム(MIT, Wharton, Kellogg, Haas, HBS)を比較してみるとHBSの1年目はかなりはっきりとした特徴を持っているということがあらためて分かる。

学業:ケーススタディと意思決定( “Case Method” / “Decision Making”)

HBSの一年目ではいわゆるレクチャーという形式はほぼない。各学期で6科目中の5つの授業はケース形式やシミュレーションでの授業で、残りの1つはFIELDというチームを組んでのグループディスカッション、コンサルティングプロジェクト、起業プロジェクトといった実践系の授業になる。

ケース形式の総本山ということもあり、このケース形式の教え方の割合は他のUSの大学と比べて圧倒的に高い。学生は1学期で約140本のケースを読んで、”お前なら何をどうするか”と問われ続けるので、意思決定をするための現状の分析力とアクションプランを策定する力がかなり高くなる。また、発言が成績の50%なので、発言の方法や内容にも気を配るようになる。

一方、WhartonやMITなどは科目によりケース、レクチャー、グループワークを組み合わせるなどバランスを取っている印象を持った。また、”Decision Making”のみならず、自分で手を動かしてテクニカルな統計分析ができるようにしたりと、マネジメントとしての視点と現場レベルでのスキルの両方をバランスよく身につけさせようとしている印象。

人脈形成:(Networking – “Section Experience”)

HBSではSectionというクラスのくくりで一年間過ごし、一年目は全ての授業が必修であるために、同じSectionの93-94人とはかなり強い絆が生まれる。ケースの授業では他の生徒の発言を一年間聞き続けるため、Sectionmateの性格や価値観もわかっていく。

イベントも多くがSection単位で行われること、Sectionだけでも90人以上いるためにそこが自分の居場所になる。卒業後に5年毎にReunionがBostonで開かれる時もSectionが単位で、HBSのコミュニティに属する限り、まさしく一生付き合う仲となる。

一方で、他の大学では必修もWaiveができたり、選択必修であったりと、常にクラス全員が教室に集まるわけではない。運動会などでClass等のくくりはあるものの、Classなどに対する帰属感はそこまで強いものではなさそう。グループワークやクラブの機会を活かして、気の合う仲間とグループをいくつか作って、そのグループで仲が深まっている印象だ。

クラブ活動:Career/Club – “Intensive Program”

HBSは月曜日から金曜日まで授業があるのに対して、他の2年制のアメリカMBAプログラムはほとんど月から木曜まで。Thanksgivingがある週もHBSは月、火と3ケースの授業があるのに対して、他の大学は一週間休みのところも多い。

HBSはintensive programであるということを、あらためて感じた。これは得られるものが多い一方、大学のカリキュラムに時間を使う必要がよりある。他の大学に行っている人の方が就職活動、起業準備、クラブなどの学外で自由に時間を使っている印象を持った。

HBSは仕組みの大学

比較を通じて感じたのは、HBSは仕組みの大学だということ。Case Methodで全ての必修基礎科目をこなすことで、Leaderとして幅広い視野を持ちDecision Makingを行うスキルを集中的に鍛えるような仕組みになっている。

また、Section単位で授業やイベント活動を一年間行うことでSectionとして一体感を持ち、誰もがHBSで幅広いバックグラウンドの90人以上と一定以上の深さを持ったNetworkを持ち、かつCommunityに帰属感を持てるような仕組みになっている。まさしく、Leaderを育成するということにFocusしたカリキュラムだ。

一年目の自由度は他の大学に比べると少ないが、二年目は他の大学のように全て選択科目となり、自由度がはるかに増す。学生は一年目と二年目で全く違った体験をすることとなる。幅広い視野とセクションを中心としたHBSネットワークを一年目で得て、二年目に好きなことをする、というのが基本的な流れだ。

どんな人にHBSの仕組みは向いているか

僕はというと、この仕組みに満足している。やはりこのintensiveなプログラムをこなすからこそ得られる自信があるし、90人を超える学生と深い関係を完全に自由な環境で築くのは言語や文化の問題でなかなか厳しいので、この仕組みはありがたい。また、Case MethodでLeaderとしてのDecision making skillを集中的に磨くというのは元々の目的なので、これも僕にとっては非常に価値がある。二年目から自由度が増す、というのは僕にとっては遅くはない。

一方で、この仕組みは一年目から自由に時間を使いたい人やもう少しゆったりと時間を過ごしたい人には向いていないと思う。例えば、何かの分野に特化して一年目から学びたい人、すでに起業のアイデアがあって一年目から起業に時間を使いたい人、にとってはHBSの一年目の仕組み化された自由度が相対的に少ないカリキュラムは辛いだろう。

また、それなりに必修の課題などに追われるので、ゆったり過ごしたい人には向いていない。そういう人にとっては、MITやWhartonのような一学期目から選択の余地が大きく、授業の負担も軽減しようと思えばできるプログラムの方が向いていると思う。

僕自身、HBSに満足しているために多少バイアスがかかっている可能性もあるが、今感じて居る印象は上記のような感じだ。MBAプログラムについては受験生の時に調べていた時はどれも似たものに見えたが、実際に入ってみると大学ごとに仕組みに特徴があるのに気づいた。

①どんな教え方か、②学生がどこで人間関係を築いているか、③どれくらいプログラムがintensiveか、④どの場所にあるか、というのは学校選びの時に見ると良いポイントかと思う。

HBSが本気になってきた

Week12に入り、学生も大学に慣れてきて、リクルーティングやクラブ活動にも時間が割けるようになってきた頃、それに待ったをかけるようにHBSは授業で牙を剥き始めてきた。

今週の月火はFIELD 2のDash!という実践型授業。内容は、あるビジネスに対して、ターゲット顧客にインタビューして、その顧客が抱える課題を見つけ、課題を絞り込み、それに対する解決策を考え、プロトタイプを作り、テストする、というもの。常識的に考えると時間が足りなすぎるので、おそらく相当簡易なものにせざるをえないけれど、それにしてもスケジュールが異常に厳しい。

加えて今週の木、金、そして来週は1日3ケースの日々が続く。ケースもだんだん長くなってきていて、慣れてきて読むのが早くなってきた分を削っていく。一方でクラブの活動も動き出してきて、そのための時間も割かなければいけない。

12月4日が最初の試験であることも含めて、学生を忙しくさせる仕組みとしては、スケジュールを含めてよくできているなと思う。11月、睡眠時間をある程度確保できるように頑張ろう。

挑戦と失敗と

昔からB’zが好きで、気持ちが気持ちが落ちた時にはよく聞く。特に”Run”や”スイマーよ”、は何百回聴いたかわからない。当たり前だけれど、挑戦をすればうまくいくこともあるし、うまくいかないこともある。10月は割とうまくやれたと思うけれど、11月に入ってはコミュニケーションで小さい失敗続き。英語でのコミュニケーションを納得できるレベルまで引き上げるまでは、遠い。そんな時に、「荒野を走れ、傷ついても」や「全ての失敗を成功に」といった歌を聴くと、失敗し続けてもやるしかないじゃないか、という気持ちにさせてくれる。

B’z Run

ストレッチされているからこそ、伸びる。そして、焦る必要はない。慌てず、焦らず、諦めず、前に進んでいけば、きっと道は開けると信じている。

10月の時間の使い方

昨日の11月1日にDaylight saving timeが終了し、日本との時差がまた14時間になった。こちらの朝7時に対して東京は夜9時で、こちらの夜6時が東京の朝8時。昨日は1時間得をした気分になったのだけれど、きっと来年には1時間損した気分になるのだろう。

HBS生活も2ヶ月が経過して、少し慣れてきた。9月と10月の時間の使い方を分析してみた結果は以下。

  • 睡眠: 31% -> 30%
  • 勉強: 24% -> 20%
  • 授業: 13% -> 11%
  • イベント: 6% -> 11%
  • 友人: 7% -> 6%
  • スタートアップ: 1% -> 4%
  • その他: 19% -> 18%

9月と比べると睡眠、勉強、友人との時間がやや減り、その分をイベントとスタートアップに使っている。割合は人により異なると思うが、10月は学業、ソーシャル、キャリア、家族・友人とバランスが取れており、個人的には良いバランスになってきたきがする。10月は風邪をひいている期間が多く運動があまりできなかったので、運動する時間をもう少し増やすのが11月の課題。

11月は11/11のVeterans’ Dayと11/25-27のThanks Givingで計4日の休みがあるので、これまでに読みたかった本や参考資料を読むには良い月だが、FIELD2も忙しくなるので、スタートアップに使える時間もそこまで多くはなさそう。試験も12月前半にあるので、10月のようにバランスをとりながら挑戦していきたい。