Week5 – 最初の中間試験終了とネットワーキングの方針

今週は毎日2クラスで比較的ゆるやかな一週間。金曜日にTOM (Technology and Operation Management)の中間試験があったので、それに向けて勉強をしていく、という週だった。TOMの中間試験はそれなりにしっかりと勉強していたので、ケアレスミスの1問以外はできている気がする。数学に近い科目は言葉のハンデが少ない分、気持ち的には楽だ。

社交関係では、ディスカッショングループの仲間とそのパートナーとレストランで食事に行ったのと、寮の仲間とピザを食べながら庭で談笑した。寮はアジア系や留学生が多くて楽なのと、比較的少人数なので深い話ができて、自分としては心地よいな、と感じる。

今週から、今の時期の主流である、クラスや学校単位のパーティとはやや距離を置き始めている。立食形式で10分程度話して次の人と話す、というスタイルでネットワーキングするには、今は自分から出せる会話の弾が少なすぎることと英語力の面で「こいつはすごく面白いやつだ」という印象を与えるのが難しいのが理由。アジア系や留学生とは比較的共通項があるので、話もある程度は盛り上げることができるが、メインストリームである純アメリカ育ち、白人、金融出身、大学卒後4年程度、とは会話できる共通項がなさすぎて、お互いにやや困ってしまう。アメリカ人との会話力を鍛える訓練としては自分にとっては良いのかもしれないけれど、向こうにとってあまりメリットを与えられていないきがするし、そのために時間を使うくらいならば、もっとお互いに仲良くなりたい人たちと4人くらいで2時間くらいゆっくり話をした方が良いよな、というのが今の考え方。

今の焦点としては、下記のグループと仲良くなりたいなと思っており、カッコ内グループに所属することを考えている

  • アジア系のアメリカ人、留学生 (American Asian Business Association, Asia Business Club)
  • テクノロジー、ヘルスケアの分野に進もうとしている人 (Tech Club, Health Care Club)
  • 起業を進路として考えている人(iLab)

人は共通項があればあるほど親しみがわく、という傾向があると思うので、すべての人を狙うのではなく、共通項が多い上記の人達を中心に時間を多く裂こうと思う。具体的には①これらのイベントやクラブへの積極的の参加、②個人ベースでのランチやディナーの誘い、③クラブ主催の旅行への参加、など。すでにこの1ヶ月で日本人、台湾、中国、韓国系のコミュニティとはかなり広げられたので、来週からはインド系にも広げると同時に、一人一人との仲を少しずつ深めていきたいと思う。

Week4 – 効果的なリーダーシップと小旅行

Week4はリーダーシップを重点的に学ぶ一日だった。

面白かったのは、”common information effect”というコンセプト。これは、チームにおいて共通して持っている情報に重点が置かれて議論が行われて、それぞれが持っているユニークな情報が無視される傾向にある、ということを意味する。本当はチームのメンバーが持っているユニークな情報にこそ価値があるので、リーダーはそれを引き出すようにオープンなコミュニケーションができる環境を整え、チームで議論を行い、その上で判断を下すべき、ということを学んだ。シミュレーションの授業だったのだが、僕のチームは見事にこの罠にはまってしまい、散々な結果だった。ここは挑戦して失敗する場所であり、僕らは大きく失敗した分、学びが多かったので、満足。

週末はRhode Islandへヘルスケアクラブ主催の旅行に行ってきた。Scavenger Huntというチームでリストに書かれた項目をクリアして、それによりポイントが決まるゲームをやったのだが、これがまたまた楽しくて、チームで大いに盛り上がった。初めて会った友人とも一日一緒にいることでかなり仲良くなれるので、やはり旅行は友人の輪を広げるのに良いな、とあらためて思った。2週間後にはセクション(HBS用語で要はクラス)での2泊3日の旅行があるので、その時も機会を活かしてより仲の良い友人を増やせれば良いな、と思う。

フィードバック | 効果的なフィードバックのフレームワーク

建設的なフィードバックをいかに行えば良いだろうか。これまで僕は悪い点をどう指摘したら良いかに迷い、あまり効果的に改善すべき点のフィードバックができていなかった。

フィードバックのフレームワーク

先週受けたフィードバックのセッションでは、

  • ①フィードバックする内容を考える(目的、それに対しての懸念、具体的な行動、そのインパクト)
  • ②練習する
  • ③フィードバックする
  • ④相手の認識について尋ねる
  • ⑤コーチングする

というフレームワークを学んだ。また、サンドイッチフィードバックという、良い点、悪い点、良い点と悪い点を良い点のフィードバックで挟むテクニックも学ぶことができた。今後、活用していきたいと思う。

ボーゲル塾

ボストンを主にした課外活動としては、ボーゲル塾というボストンで学ぶ日本人学生を主な対象とした塾に入ることにした。

これは月に1回、Vogel教授の自宅であるトピックについて議論するという塾で、会の前週の準備会を含めて月2回ある。僕は国際政治分科会に入り、第一回のテーマは日中関係。ビジネススクールではビジネスに関する話題が中心だけれど、国際舞台でリーダーとして活躍するためには自分なりの政治に対する意見を持っていたほうが良いと思うため、この塾を活かして自分の政治に関する知見を深めたいと思う。

ハーバード日本人会

また、ハーバード日本人会のビジネススクール幹事となった。この会はハーバードに通う日本人留学生を結んでおり、交流と情報交換を主にした会。ボストンにいる日本人には面白い人が多く、一つ一つの出会いを活かして、輪を広げていけたらいいなと思う。

今週は授業もだが、クラブが始まるため、そちらにも時間を使おうと思う。最初の3週間は勉強と授業のみでほぼ時間が過ぎてしまったが、最初の2ヶ月でだいたい人間関係が固まり、その人間関係がこの先2年に影響してくると思うため、4週目はクラブを通じてネットワークを広げることにも時間を使いたいと思う。

ハーバードMBAでのクラスメートからの学び

早いもので2週間が経過した。秋学期が17週間しかないことを考えると、既に1/8近くが終了したことになる。ここ2週間で印象に残っているのは、FIELDと呼ばれる実践型の授業。まだ二回だが、どちらも価値観をゆさぶるものだった。

FIELD 1: Portrait

内容は卒業生が”Tell me what is it you plan to do with your one wild and precious life?”という詩に答えて書いたポートレイトを読んで、それについて自分なりに考えるというもの。僕は、「失敗を恐れてこれまでは自分が成果を出せる土俵を選んできたが、これからはLive Fearlesslyに挑戦していこう」という卒業生と、「がんになって人生を楽しむことの大切さに気づけたのは幸運だ。Life is too short not to be happy every day. Life is too not to celebrate those whom you love and who love you」という卒業生を選んだ。

僕もこれまで、失敗を恐れる気持ちから挑戦をしなかったり、自分が成果を出せる分野を選んでしまったりしていたことがあった。失敗は誰でも怖い。ただ、その怖さも受け入れて、挑戦できる人でありたい。HBSでは挑戦をして失敗することが奨励されるし、自分も常に挑戦を続ける人でありたいため、この二年間は毎日挑戦をして、Live Fearlesslyの選択を意識せずともしている自分になっていたい。

一方で、ゴールだけを追い求めるのも人生を楽しみきれていない、というのもそうだと感じた。ひたすら仕事面でのゴールを追い求める生き方もあると思うが、僕はそれでは人生が与えてくれるものを楽しみきれないと思う。僕は仕事、家族、友人、自分自身、のそれぞれの分野でゴールを持って、人生を楽しみながら目標を「慌てず、焦らず、諦めず」追っていきたい。

FIELD 1: Diversity

Diversityについて議論をして、それをセクション(クラス)で共有するという授業。セクションメイトが自分はゲイであるということをみんなの前で発表したことが非常に印象的だった。

日本ではゲイというと先入観を持つ人が多く、多くのゲイの人が自分の性向を職場などでは隠しているのが実情ではないかと思う。マイノリティであることを告白することはおそらく勇気がいることだろうと思うし、それをまだ出会ってから2週間足らずのセクションメイト全員の前で告白するその高潔さは、とても印象的だった。僕自身がそのセクションメイトのことをより好きになったことに加え、彼の発言以降のセクションメイトはより踏み込んだ発言をするようになったように思う。

高潔であること(integrity)は僕がそうでありたいと思っている人の資質であり、彼からは高潔さが個人とグループに与える影響力を学んだ。僕も自分がどんな状況であっても高潔さを保てるような人でありたいと思う。 ハーバードのMBAは”We educate leaders who make a difference in the world”をミッションとし、”transformational experience”を提供することを約束している。”Transformational experience”について入学した時には分からなかったが、少しずつ分かるようになってきた気がする。

ここは、自分の価値観、視点を目一杯広げて、なりたい自分を見つけて、その自分になろうとする場所だ。 もっともっと、自分の器を広げたい。どこまで自分がなりたい自分を見つけて、そこに近づけるのか、とても楽しみだ。

Week1 – HBS生活いよいよスタート

オリエンテーションが先週の水曜日に終わり、HBSでの授業が始まって約一週間となる。HBSの1学期目はかなりタイトになる、という話は聞いていたが、その意味が少しずつわかってきた。授業、スタディグループでの勉強、生徒が企画するイベントへの参加、オリエンテーション、など次々にやることが出てきて、あまり遊びの時間がない生活を続けている。一例を挙げると、下記のような感じ。 8/31(月): 勉強 10時間、授業: 2時間40分、友人との昼食: 1時間、家族との会話: 50分、運動: 30分、睡眠: 7時間、その他 2時間(朝、移動、シャワー等) 翌日の火曜日の会計系でテキストを読まなければいけなかったので、2章を読んで4時間、ケースそれぞれに3時間、で計10時間。ケースは一つ3時間はどうしてもかかるので、翌日が3ケースの日は9時間は予習に必要となる。先週の木、金は3ケースで、水、木の夜は睡眠時間をそれなりに削って勉強していた。 英語圏で教育を受けていればもう少し時間に余裕があるのだろうけれど、僕は海外に住むのは初めてで、英語だと読む速度が10%から20%くらいになってしまうので、なかなか辛い。一日の1/3くらいの時間は英語を読んでいるので、一ヶ月くらいしたら読む速度が上昇するのを期待。 新しいことを毎日学べるのは楽しいし、勉強は好きなので苦ではないのだけど、ここ一週間くらいは常に翌日の予習に追われてほっと一息つく時間が欲しいのも正直なところ。来週の月曜日はLabor Dayで休みなので、三連休中の一日はゆっくりできそう。今週末が来るのが楽しみだ。