RC Small Dinner

RC(Required Curriculum: HBSの1年生を指す)のメンバーと7人で夕食に行ってきた。メンバーは僕以外は全員アメリカ生まれのアメリカ育ちの人たちで、3人が金融業界出身。予想していたことではあるが、今の自分のコミュニケーション能力と目指しているコミュニケーション能力の差が大きいことを痛感した。

多くの英語圏在住経験のないインターナショナル生がそうだと思うが、まずネイティブの英語が早すぎて短文だと聞き取るのがきつい。イメージで言うと、聞き取れているのが60%くらい。文脈が完全に理解できていないから、会話に入ろうとしてもなかなかタイミングをつかみづらい。

加えて、集団で話されるトピックが地域や人に関することが多く、そもそも大学くらいからこちらにいないと、輪に入りにくい。具体的には、通っていた高校の話題や、業界内での共通の友人の話などで話が始まるが、それはついていけない。日本でもどこ出身、共通の友人で誰を知っているか、という軽いトピックから会話が始まることが多いが、それは米国でもおそらく同じ。だからこそ、こちらに地盤がないことで、そのトピックで盛り上がっている米国人の中の会話に入ることが難しい。

また、業界特殊の話題がそれなりに多いのも結構厳しい。PEやIBの会社名やこちらで有名なビジネスマンの名前など固有名詞で知らない単語が多く、IB、PE、VC出身者の共通話題にはそもそもついていきにくい。一方で、これらの業界出身者が30%程度を占めるHBSでは、おそらく業界特殊の話題がグループ内では出やすいのだろう。この点は米国の他の人も同じようで、メーカーや医者のバックグラウンドの米国人もそのトピックの時はやや静かであったので、彼らも入りにくかったのだと思う。

以上のように、英語力をより高めること、アメリカ人のネットワークに入ること、業界特殊の話題についていけること、の3つがHBSでのアメリカ人のグループでの会話に入ることに必要だと感じた。これらの達成は1日や2日でどうにかなる話ではないので、これから21ヶ月をかけて、一歩ずつ進めていこうと思う。

Pre MBA CELOP (ボストン大学)は費用に見合うプログラムか

MBA前にPre-MBAと呼ばれる英語圏での学習に慣れるために参加される方がいます。僕はボストン大学のCELOP (Center for English Language and Orientation Programs)が運営しているPre-MBAに参加しました。

CELOPのプログラムへ参加するべきなのかどうかについては、コスト的には微妙で、ボストンの環境に慣れるためにはありかな、という印象です。

参加することで得られたもの

  • MBA他校の友人 (HBS/MIT/BU/Tuckなど)
  • セットアップの準備の時間(荷物の受け取り、家具や必要なものの買い出しなどセットアップはプログラムの数日前の現地入りだと結構大変。子供がいればより大変)
  • 1日4時間の英語の授業への慣れ(仕事とまた違った集中力が要求される)

参加することで失ったもの

  • $4,000+の授業料(寮や食事も含めると4週間で $7,000近く)
  • インターンや旅行などにも使うことができた時間

僕自身はセットアップができたというメリットに加えて、ケース分析の方法、自分の発音の癖、ライティング時に間違えやすい文法の傾向、がわかったので投資分の学びはギリギリ得られたかなという印象です。あとは同じクラスの友人とは仲良くなれたので、それが一番の収穫でした。

ただ、英語圏で学んだ経験のある人にとっては得られるものが少ないかと思うので、旅行やインターンなどをした方が良いかもしれません。

TECH::CAMP感想

TECH:CAMPの8期が終わりました(僕の場合はまだRailsのChapter 5、Chapter 6が終わっていないので、1ヶ月延長中ですが)。結論から言うと、かなり良いプログラムだと思います。ただ、カリキュラムを終わらせるには150時間は見ておいた方が良いと思います。

カリキュラム内容

カリキュラム内容は大きく環境構築、Ruby、HTML/CSS、Railsの4パートに分かれており、環境構築、Ruby、HTMLが1章ずつなのに対して、Railsでは3章あってそれぞれアプリケーションを作るプログラムになっています。Ruby、HTML/CSS、Railsそれぞれに練習問題もあり、合わせると基本のカリキュラムだけでもかなりのボリュームがあります。100時間は最低月に使ってください、と言われていましたが、練習問題まで解いているとそれ以上かかると思います。

内容は実践を通して学ぶという形式で、本を見て進めるよりもモチベーションが続きやすかったです。Rubyではレビュー投稿、閲覧、更新、削除 (Create、Read、Update、Delete)の基本機能を作りましたが、ここで条件分岐や繰り返しなどの基本を実践を通じながら学ぶことができました。

この方針は同じで、HTML/CSSも実際にウェブサイトのデザインを作りながらコーディングを進めていくことになります。デザインをブロックで考えることなどは基本だと思いますが、実際にそれを学べて良かったです。

Railsでアプリケーションを作るのは、なかなか大変です。1ページ1ページで覚えることが多く、一読しただけで把握するのは難しいので、4章のツィッターのようなアプリを作る章は、何度か読み返しました。Railsの3章だけで80時間くらいのボリュームがあるので、HTML/CSSが終わったところで序章が終わった、くらいで考えておくとちょうど良いと思います。

学習環境について

オンラインのみで学ぶことと、渋谷の道玄坂のオフィスまで行って学ぶことができる通学コースの二通りが選べます。やはり一人ではモチベーションが続きにくいので、首都圏に住まれている方は通学コースを選んだほうが良いかと思います。

オンラインでもSkypeで気軽に質問ができるのは良い感じです。カリキュラムがとてもわかりやすくできているので、最初のうちはあまり質問することがないかもしれませんが、自分でアプリを作るようになったら分からないことが多く出てくるので、より質問をするようになると思います。ただ、自分でアプリを作る章までのカリキュラムがなかなか重いので、仕事や家庭がある人だとそこまでいくのが1ヶ月では辛いかもしれません。

アドバイス

僕は7月前半まで働き、7月半ばで渡米してこちらの留学生活が始まったため、7月5日から始まったこのカリキュラムと両立するのはなかなかきつく、結局1ヶ月で終わらせることができませんでした。仕事、英語の勉強、授業と課題、友人との社交、プログラミング、家庭、との中で優先順位をつけるような状況で、プログラミングの優先順位を下げてしまったのが一番の原因ですが、もう一つの原因は100時間という見積もりが甘かったことです。

多くの人は100時間だと練習問題含めるとおそらく終わらないと思います。カリキュラムを飛ばしながら一周すると100時間くらいのボリュームかもしれませんが、身につけようと思って復習するとその1.5 – 2倍くらいの時間がかかります。特に、TECH::CAMPの教材は期間が過ぎるとアクセスができなくなるために、きちんと身につけないと復習すらできなくなります。社会人の方ですとおそらく同じような状況で時間が取れないことが多いと思いますので、最初から2ヶ月コースを選んでおくのが無難かもしれません。もしくは夏休みなどの長期休みがある時を利用して1ヶ月コースにするか。いずれにしてもプログラミングの経験がほとんどない人は150時間前提でスケジュールを組んでいた方がより良いかと思います。

改善があったら嬉しい点

ビジネスモデルの仕組み上、教材の継続公開は難しいのだと思いますが、やはり終了後に復習ができないというのは学習教材としては致命的です。いくらかプラスのお金を払うとPDFがダウンロードできる、のようにした方が受講者の満足度を高める、とより良くなると思います。

改善点はあるにせよ、僕としてはWebサービスを作るということの概要を学ぶことができ、良い投資だと思いました。初めてプログラミングを学ぶ人に対してはおすすめできるプログラムです。