What the “F”? – Section F

MarketingのFinal(期末試験)が金曜日に終わり、ほっと一息。4時間と長いように聞こえる試験だが、ケースの中で論点が非常に多く、4時間でギリギリだった。アメリカ人のセクションメイトの殆ども最後まで残っていたので、ケースが複雑だったのだと思う。あとFinalは4つ。

Finalの軽い打ち上げで昨日はセクションメイトとSmall dinnerへ行き、その後にセクションでバーへ行き、HBSに戻ってからはセクションメイトの一人の家に4人で集まり、ホットチョコレートを飲みながら様々な話をした。インド出身のセクションメイトが言う。

「インドの貧困層は本当に貧しい。彼らは言葉通り食べるものに困っている。ただ、インドは農業国であり、生産量は国民全員が食べる以上にあり、輸出もしている。問題なのは流通過程が極めて複雑になっており、倉庫の中で穀物が腐るなど、非常に非効率。加えて、インドは貧困層も非常に多いが、中間層の数も多いために、貧困層の問題に目が行きにくい。世界が見ているインドは、インドの中の中間から上でしかない。一方、アフリカはインドと比較すると中間層の数がまだ少ないから、メディアでもアフリカというと貧困層に注目しているように見える」

それに対して、ジンバブエ出身のセクションメイトが言う。

「インドと比較すれば中間層の数が少ないのはそうだと思う。もう一つの違いとしては、貧困層の定義がある。アフリカの貧困層は貧しいが、$1以下の生活を貧困層と定義したとしても、農村部のようなコミュニティで成り立っている社会では15セントで暮らせたりする。また、アフリカでも貧困層をどう引き上げるかは大きなテーマだ。Dictatorを肯定するわけではないが、中国やシンガポールのようなBenevolent dictatorshipは必要なのではないかと時々考える」

そこからBenevolent dictatorshipについての話で盛り上がった。夜も遅くなったので、続きはまた来週、となったが、4人ともこういった会話が非常に刺激的だというところで一致していた。

Section Fというのが僕のセクションなのだが、僕は自分のセクションが非常に好きだ。みんな優しく、知的で、それぞれの魅力に溢れている。「まだ出会って3か月だけれど、このセクションの94名であれば、卒業後にも誰に対しても躊躇なく電話できそうだ」と一人が言っていたけれど、僕も同感。セクションはそれぞれのカラーがあるというけれど、僕は自分に 合うカラーのセクションでラッキーだったな、と思う。

 

Thanksgiving Holidays

Thanksgiving Holidayということで、今週は水、木、金がお休み。休みを利用して木、金とニューヨークへ一泊二日の旅行に行ってきた。目的は①教授に呼んでもらったThanksgivingディナーに参加することと、②MoMAを見学すること、③冬物を購入すること。ニューヨークはMegabusというバス会社を使い、片道それぞれ$35、$45程度で4時間半程度だった。

Thanksgivingディナー

教授の厚意で、International Studentを彼女の家のThanksgiving dinnerへ呼んでくれた。場所はBrooklynの地下鉄Fライン沿い。常に人、車、工事機械が動いているマンハッタンとは異なり、閑静な住宅街で、こんなところに住めたら良いなと思える場所だった。

教授はクラスみんなに呼びかけていたのだが、嬉しいのか嬉しくないのか、結局教授の家に行ったのは僕一人だった。おかげで計10人の参加者のうち、家族 + 親族 + 僕、という状況に。例えるならば、日本のお正月で家族と親族で集まっている時に、一人だけ生徒が混じる感じ。最初はさすがにヒヤヒヤしたが、みんな暖かく迎えてくれたおかげで、楽しい時間を過ごせた。

印象に残ったのは、テーブルでの会話の内容。教授と旦那が弁護士ということもあり、ケースの内容や近年の出来事に対する見方などが会話に出る。子供は高校生や大学を卒業したばかりだったりするのだが、その話を普通に聞いて、自分なりの見方を述べる。こう会話を小さいときからしていれば、世の中の見方がかなり広がるのだろうな、と思う。大きい方の息子はHarvardを卒業したばかりということだが、それも納得。食事の際にもこういったインフォーマルな教育が行われ、上流階級の家庭の子供が良い大学に行くようになり、さらに発展していく。メカニズムの一端を垣間見えたようで興味深かった。

MoMA (Museum of Modern Art)

二日目はMoMAを見学してきた。Modern Artはこれまでよくわからなかったのだが、この美術館を見学して、Modern Artが自分の中で少し言語化されたような気がする。Modern Artというのは、① 世の中をどう違ったように見るか (How do I see the world differently?)、②その見方をどう表現するか (How do I express my view?)、を伝えるためのものなのではないか。

例えば、Cubismは世界を目で見る世界ではなく、抽象化した視点で見ている。表現方法としては平面の図形の組み合わせで立体的なものを表現しており、世の中をこのように見ることもできる、というように提示している。

Productに関わる人としては、この②のところから学べることが多かった。例えば、Gridの組み合わせで立体的に見えるようなものからはUI的な見せ方を学ぶことができたし、光と影の陰影の使い方や敢えて一部分をカットする見せ方からは目立たせたい部分を強調する技法を学ぶことができた。

美術館は創造性を刺激するいい場所だと改めて感じ、四半期に一度は行こうと思った。

UNIQLO

Thanksgivingの翌日はBlack Fridayということで、ほとんどの小売で大幅な値下げが行われる。僕も冬物を調達するためにNYのUNIQLO旗艦店へ行ってきた。

一言で言うと、ものすごい賑わい。店内も銀座店のようなデジタルとアナログを融合させた展示であり、おもちゃ箱のようで飽きない。コンセプトもLife Wareととてもシンプルで、世界のどこでもヒットするような普遍性を持っている。同級生に聞いてもブランド名を知っている人が多く、USでも知名度を得てきており、このまま順調に伸びていきそうな印象を受けた。

UNIQLOのビジネスからは、年月を経てここまで洗練されてきたのだな、という職人芸のような印象を受ける。UNIQLOではフリース、Tシャツ、ジーンズ、ヒートテック、そしてアウターと年ごとに確実に商品のラインナップが魅力的なものになってきている。そして価格の表示方法、プロモーション商品の見せ方など、店舗のオペレーションも着実に改善を積み重ねていっているように見える。

やはり柳井さんはすごい。多くのことを、来年の1ヶ月のUNIQLOでのインターンから学びたい。

アメリカMBAプログラムの比較

アメリカのMBAプログラム(MIT, Wharton, Kellogg, Haas, HBS)を比較してみるとHBSの1年目はかなりはっきりとした特徴を持っているということがあらためて分かる。

学業:ケーススタディと意思決定( “Case Method” / “Decision Making”)

HBSの一年目ではいわゆるレクチャーという形式はほぼない。各学期で6科目中の5つの授業はケース形式やシミュレーションでの授業で、残りの1つはFIELDというチームを組んでのグループディスカッション、コンサルティングプロジェクト、起業プロジェクトといった実践系の授業になる。

ケース形式の総本山ということもあり、このケース形式の教え方の割合は他のUSの大学と比べて圧倒的に高い。学生は1学期で約140本のケースを読んで、”お前なら何をどうするか”と問われ続けるので、意思決定をするための現状の分析力とアクションプランを策定する力がかなり高くなる。また、発言が成績の50%なので、発言の方法や内容にも気を配るようになる。

一方、WhartonやMITなどは科目によりケース、レクチャー、グループワークを組み合わせるなどバランスを取っている印象を持った。また、”Decision Making”のみならず、自分で手を動かしてテクニカルな統計分析ができるようにしたりと、マネジメントとしての視点と現場レベルでのスキルの両方をバランスよく身につけさせようとしている印象。

人脈形成:(Networking – “Section Experience”)

HBSではSectionというクラスのくくりで一年間過ごし、一年目は全ての授業が必修であるために、同じSectionの93-94人とはかなり強い絆が生まれる。ケースの授業では他の生徒の発言を一年間聞き続けるため、Sectionmateの性格や価値観もわかっていく。

イベントも多くがSection単位で行われること、Sectionだけでも90人以上いるためにそこが自分の居場所になる。卒業後に5年毎にReunionがBostonで開かれる時もSectionが単位で、HBSのコミュニティに属する限り、まさしく一生付き合う仲となる。

一方で、他の大学では必修もWaiveができたり、選択必修であったりと、常にクラス全員が教室に集まるわけではない。運動会などでClass等のくくりはあるものの、Classなどに対する帰属感はそこまで強いものではなさそう。グループワークやクラブの機会を活かして、気の合う仲間とグループをいくつか作って、そのグループで仲が深まっている印象だ。

クラブ活動:Career/Club – “Intensive Program”

HBSは月曜日から金曜日まで授業があるのに対して、他の2年制のアメリカMBAプログラムはほとんど月から木曜まで。Thanksgivingがある週もHBSは月、火と3ケースの授業があるのに対して、他の大学は一週間休みのところも多い。

HBSはintensive programであるということを、あらためて感じた。これは得られるものが多い一方、大学のカリキュラムに時間を使う必要がよりある。他の大学に行っている人の方が就職活動、起業準備、クラブなどの学外で自由に時間を使っている印象を持った。

HBSは仕組みの大学

比較を通じて感じたのは、HBSは仕組みの大学だということ。Case Methodで全ての必修基礎科目をこなすことで、Leaderとして幅広い視野を持ちDecision Makingを行うスキルを集中的に鍛えるような仕組みになっている。

また、Section単位で授業やイベント活動を一年間行うことでSectionとして一体感を持ち、誰もがHBSで幅広いバックグラウンドの90人以上と一定以上の深さを持ったNetworkを持ち、かつCommunityに帰属感を持てるような仕組みになっている。まさしく、Leaderを育成するということにFocusしたカリキュラムだ。

一年目の自由度は他の大学に比べると少ないが、二年目は他の大学のように全て選択科目となり、自由度がはるかに増す。学生は一年目と二年目で全く違った体験をすることとなる。幅広い視野とセクションを中心としたHBSネットワークを一年目で得て、二年目に好きなことをする、というのが基本的な流れだ。

どんな人にHBSの仕組みは向いているか

僕はというと、この仕組みに満足している。やはりこのintensiveなプログラムをこなすからこそ得られる自信があるし、90人を超える学生と深い関係を完全に自由な環境で築くのは言語や文化の問題でなかなか厳しいので、この仕組みはありがたい。また、Case MethodでLeaderとしてのDecision making skillを集中的に磨くというのは元々の目的なので、これも僕にとっては非常に価値がある。二年目から自由度が増す、というのは僕にとっては遅くはない。

一方で、この仕組みは一年目から自由に時間を使いたい人やもう少しゆったりと時間を過ごしたい人には向いていないと思う。例えば、何かの分野に特化して一年目から学びたい人、すでに起業のアイデアがあって一年目から起業に時間を使いたい人、にとってはHBSの一年目の仕組み化された自由度が相対的に少ないカリキュラムは辛いだろう。

また、それなりに必修の課題などに追われるので、ゆったり過ごしたい人には向いていない。そういう人にとっては、MITやWhartonのような一学期目から選択の余地が大きく、授業の負担も軽減しようと思えばできるプログラムの方が向いていると思う。

僕自身、HBSに満足しているために多少バイアスがかかっている可能性もあるが、今感じて居る印象は上記のような感じだ。MBAプログラムについては受験生の時に調べていた時はどれも似たものに見えたが、実際に入ってみると大学ごとに仕組みに特徴があるのに気づいた。

①どんな教え方か、②学生がどこで人間関係を築いているか、③どれくらいプログラムがintensiveか、④どの場所にあるか、というのは学校選びの時に見ると良いポイントかと思う。

HBSが本気になってきた

Week12に入り、学生も大学に慣れてきて、リクルーティングやクラブ活動にも時間が割けるようになってきた頃、それに待ったをかけるようにHBSは授業で牙を剥き始めてきた。

今週の月火はFIELD 2のDash!という実践型授業。内容は、あるビジネスに対して、ターゲット顧客にインタビューして、その顧客が抱える課題を見つけ、課題を絞り込み、それに対する解決策を考え、プロトタイプを作り、テストする、というもの。常識的に考えると時間が足りなすぎるので、おそらく相当簡易なものにせざるをえないけれど、それにしてもスケジュールが異常に厳しい。

加えて今週の木、金、そして来週は1日3ケースの日々が続く。ケースもだんだん長くなってきていて、慣れてきて読むのが早くなってきた分を削っていく。一方でクラブの活動も動き出してきて、そのための時間も割かなければいけない。

12月4日が最初の試験であることも含めて、学生を忙しくさせる仕組みとしては、スケジュールを含めてよくできているなと思う。11月、睡眠時間をある程度確保できるように頑張ろう。

挑戦と失敗と

昔からB’zが好きで、気持ちが気持ちが落ちた時にはよく聞く。特に”Run”や”スイマーよ”、は何百回聴いたかわからない。当たり前だけれど、挑戦をすればうまくいくこともあるし、うまくいかないこともある。10月は割とうまくやれたと思うけれど、11月に入ってはコミュニケーションで小さい失敗続き。英語でのコミュニケーションを納得できるレベルまで引き上げるまでは、遠い。そんな時に、「荒野を走れ、傷ついても」や「全ての失敗を成功に」といった歌を聴くと、失敗し続けてもやるしかないじゃないか、という気持ちにさせてくれる。

B’z Run

ストレッチされているからこそ、伸びる。そして、焦る必要はない。慌てず、焦らず、諦めず、前に進んでいけば、きっと道は開けると信じている。

10月の時間の使い方

昨日の11月1日にDaylight saving timeが終了し、日本との時差がまた14時間になった。こちらの朝7時に対して東京は夜9時で、こちらの夜6時が東京の朝8時。昨日は1時間得をした気分になったのだけれど、きっと来年には1時間損した気分になるのだろう。

HBS生活も2ヶ月が経過して、少し慣れてきた。9月と10月の時間の使い方を分析してみた結果は以下。

  • 睡眠: 31% -> 30%
  • 勉強: 24% -> 20%
  • 授業: 13% -> 11%
  • イベント: 6% -> 11%
  • 友人: 7% -> 6%
  • スタートアップ: 1% -> 4%
  • その他: 19% -> 18%

9月と比べると睡眠、勉強、友人との時間がやや減り、その分をイベントとスタートアップに使っている。割合は人により異なると思うが、10月は学業、ソーシャル、キャリア、家族・友人とバランスが取れており、個人的には良いバランスになってきたきがする。10月は風邪をひいている期間が多く運動があまりできなかったので、運動する時間をもう少し増やすのが11月の課題。

11月は11/11のVeterans’ Dayと11/25-27のThanks Givingで計4日の休みがあるので、これまでに読みたかった本や参考資料を読むには良い月だが、FIELD2も忙しくなるので、スタートアップに使える時間もそこまで多くはなさそう。試験も12月前半にあるので、10月のようにバランスをとりながら挑戦していきたい。

ABC/GCC Retreat

今週は金曜日から土曜日にかけてABC (Asia Business Club)とGCC (Greater China Club)の合同旅行でVermontへ旅行へ行ってきた。天気は雹が降るなどそこまで良くなかったが、時折晴れた時に見える、青空、色付いた葉、湖のコントラストは美しく、アメリカの秋を堪能した。

先週は授業がある日が4日と短い週だったが、LEADの中間やFIELD2のプロジェクトがスタートするなど、学業の面でもコンスタントに挑戦の日々が続いている。FIELD2では僕はモロッコへ行き、金融業界のコンサルティングを来年の1月にすることに決まった。チームも金曜日に決まり、これから3ヶ月の間、忙しくなりそう。

授業外のプロジェクトとしては、Japan Trekのキックオフを行った。こちらは日本人の同期と一緒に来年の5月にHBSの1年生を日本に約1週間連れてきて、日本を堪能してもらうという企画。こういった旅行の企画をするのは好きなのに加え、これを達成することで日本人の同期との仲も深まると思うので、今から楽しみだ。

それ以外にもLEADの中間後に韓国人留学生と日本人の留学生の間の食事企画を行ったり、ロースクールの仲間と食事をしたり、金から土曜にかけてのGCC/ABCクラブの旅行でアジア系留学生との仲を深めるなど、ネットワーキングにもかなり時間を使っている。MBAで得られるものの大きな柱の一つはネットワークなので、ネットワーキングは継続的に続けたい。

旅行明けのアカデミック

Week7終了。今週は月曜が3ケース、火曜日が2ケース、水曜日がFIELD1のチームワーク、木曜日が2ケース、金曜日が2ケース(ただし1ケースは前日の続き)、と比較的ケースは少ない一週間だった。その代わりLEAD (Leadership)のModule 2の振り返り、FIELD1の振り返り、FRC (Financial Reporting and Control)の小テストがあったりと、学業の面では手が抜けないのも現実だけれども。

今週はあらためてソーシャルとアカデミックの両立の難しさを感じた週だった。今週は月曜日には東京から友人が来て食事を一緒にし、火曜日はセクションでディナー、水曜日はボーゲル塾、金曜日はボストンの生物系の研究者の方々とのディナー、と予定が多い週で、前週にセクション旅行があって予習の前倒しがほとんどできなかったことから、どの日の授業の準備も中途半端になってしまった。授業の準備が中途半端なまま発言をしようとするので、どうしても発言の質が下がってしまうし、そもそも発言の量も今週は少なかった。一方で、ソーシャルの面ではセクションメイトとより仲良くなれたり、ネットワークが広がって得るものがあったので、十分な成果。このバランスは常に悩まされるところだけれど、週末に勉強の時間をまとめて取るなどで平日の夜に人に会えるようにうまくバランスをとっていきたいと思う。

今週の授業であらためて面白いな、と感じたのは Community Valueへのこだわり。今週のFIELDの授業では、セクションの中でのSexual Harassment、Racial Harassment、Social Status Differenceについて議論した。このDiversityについて話すのはこの1.5ヶ月の間でも3回目。社会の中でもあまり話されないSensitiveな議論をすることを積極的に促し、いかにみんなが帰属感を持てるCommunityを作るかについて考えさせるのは、Communityに対して重点を置いているHBSに特徴的なのではないかと思う。

日本という比較的同質的な社会で育ってきた自分としては、そもそもそういった議論すらする経験がなかったので、毎回の議論でどういう話が出てくるのか予想がつかず、楽しい。こういった議論を通して自分を成長できるのは、国の中でDiversityのあるアメリカで留学に来る一つのメリットだなと思う。

初めてのセクションRetreat(旅行)

今週はセクションでの旅行で金、土、日とVermontのWest Doverへ行ってきた。金曜日はチームアクティビティと夜のパーティ、土曜日はボードゲーム(カタン等)とゲーム(マフィア:「汝は人狼なりや」のようなゲーム)をして、夜はパーティ。夜のパーティでは初めての Beer Pong(通称ビアポン。ピンポンを使ったゲームで、負けると飲むといういわゆる飲み会遊び)やKeg Stand(ビールの樽からホースを出して、それを口に入れて、宙釣り状態で飲むというなかなかいかれた宴会芸)を体験するなど、セクションメイトとの仲を深められると同時に、こちらの遊びやカルチャーが学べた旅行だった。

HBSが始まって6週間。今回のセクション旅行をきっかけにセクションの中での居心地がだいぶ良くなった気がする。93名の大部分とは話す時間ができて、お互いのキャラクターが少しずつわかってきた。まだまだ英語やカルチャーの面で自分の納得いくようなコミュニケーションはできていないけれど、今のレベルまで来ることができたのは下記の点を意識してきたことかな、と思う。

  1. 常にEnergeticかつ笑顔で
    やはり言語の問題が結構な壁。いまだに日常会話では70%くらいしか聞き取れない時もあり、会話の文脈がわからなくて、うまく入れない。こちらから話題を振る時も、相手が何に関心があるのかがわからず、こちらもその関心に対して出せる弾が少なく、もどかしい。良い話題を選べたとしても、自分の言いたいことをうまく言語化できないのももどかしい。こうしたハードルがあると、どうしてもコミュニケーションをすることにエネルギーが必要になるが、疲れた顔をしていても仕方がないので、Energeticかつ笑顔を絶やさず、話しやすい人であるようにしている。そうすることによって、みんなが話しかけてくれるようになるし、こちらからも話しかけやすくなるので、より仲良くなりやすくなっていると思う。
  2. ノンバーバルな機会を活かすこと
    言葉の壁があっても、ノンバーバルな活動であればそれは障害にならない。例えば今回の旅行では、ボードゲームやBeer Pong、Keg Stand、クラブでのダンスなど、言葉のそこまでいらない遊びに積極的に入っていった。また、”National Identity”というお題のパーティだったので、日本のハッピを着ていった。こうしたいわゆる共通の遊びを体験することは、「仲間になろうとしている」というメッセージを出すことになると思うので、これはとても大事。こういった活動をすることで、向こうもこちらをいじりやすくなるし、いじってもらえればこちらも返しやすくなる。そうやってコミュニケーションが広がっていくため、まずはノンバーバルな機会で目立ち、いじられることが大事なのではないかと思う。
  3. 一人ずつ攻略していくこと
    これは日本でもそうだが、やはり本当に仲良くなろうとしたら1対1か、2対2くらいのコミュニケーションが効果的。集団で話しているとどうしても共通の話題を探すことになり、そうすると浅い会話になってしまう。それが早い段階でわかったからこそ、こちらに来てからインターナショナルを中心にして、一人ずつと深い話をするようにしている。こちらから深い話を出すと向こうも深い話で返してくれたりして、そうするとお互いに一定以上の信頼関係が生まれたという安心感が生まれる。今回のセクション旅行でも数人とはそういうやり取りができて、セクションにいる時間がとても楽になった。こちらがある程度仲良くなれそうと思っている人は向こうもそう思ってくれている可能性が高いので、戦略的に狙った人と仲良くなっていくのはおすすめ。

そうはいっても、特に英語の面でコミュニケーション能力について課題が多いのが現状。毎日定期的にこちらのドラマを見て、カルチャーや言い回しを学び、1学期が終わるまでには、より状況を改善させたいと思う。

Week5 – 最初の中間試験終了とネットワーキングの方針

今週は毎日2クラスで比較的ゆるやかな一週間。金曜日にTOM (Technology and Operation Management)の中間試験があったので、それに向けて勉強をしていく、という週だった。TOMの中間試験はそれなりにしっかりと勉強していたので、ケアレスミスの1問以外はできている気がする。数学に近い科目は言葉のハンデが少ない分、気持ち的には楽だ。

社交関係では、ディスカッショングループの仲間とそのパートナーとレストランで食事に行ったのと、寮の仲間とピザを食べながら庭で談笑した。寮はアジア系や留学生が多くて楽なのと、比較的少人数なので深い話ができて、自分としては心地よいな、と感じる。

今週から、今の時期の主流である、クラスや学校単位のパーティとはやや距離を置き始めている。立食形式で10分程度話して次の人と話す、というスタイルでネットワーキングするには、今は自分から出せる会話の弾が少なすぎることと英語力の面で「こいつはすごく面白いやつだ」という印象を与えるのが難しいのが理由。アジア系や留学生とは比較的共通項があるので、話もある程度は盛り上げることができるが、メインストリームである純アメリカ育ち、白人、金融出身、大学卒後4年程度、とは会話できる共通項がなさすぎて、お互いにやや困ってしまう。アメリカ人との会話力を鍛える訓練としては自分にとっては良いのかもしれないけれど、向こうにとってあまりメリットを与えられていないきがするし、そのために時間を使うくらいならば、もっとお互いに仲良くなりたい人たちと4人くらいで2時間くらいゆっくり話をした方が良いよな、というのが今の考え方。

今の焦点としては、下記のグループと仲良くなりたいなと思っており、カッコ内グループに所属することを考えている

  • アジア系のアメリカ人、留学生 (American Asian Business Association, Asia Business Club)
  • テクノロジー、ヘルスケアの分野に進もうとしている人 (Tech Club, Health Care Club)
  • 起業を進路として考えている人(iLab)

人は共通項があればあるほど親しみがわく、という傾向があると思うので、すべての人を狙うのではなく、共通項が多い上記の人達を中心に時間を多く裂こうと思う。具体的には①これらのイベントやクラブへの積極的の参加、②個人ベースでのランチやディナーの誘い、③クラブ主催の旅行への参加、など。すでにこの1ヶ月で日本人、台湾、中国、韓国系のコミュニティとはかなり広げられたので、来週からはインド系にも広げると同時に、一人一人との仲を少しずつ深めていきたいと思う。