オーストラリアの首都であるキャンベラへ2泊3日の週末旅行に行ってきました。
キャンベラは国会議事堂、国立美術館、科学技術館、戦争記念館、国立公園、植物園などがあり、オーストラリアについて学ぶには最適な都市です。シドニーから週末旅行で行ける距離のキャンベラへの行き方、観光、グルメについて今回は書きたいと思います。
目次
キャンベラへの行き方
キャンベラはシドニーから車、バス、飛行機で行くことができます。バスは複数の会社が運行しており、$100以下のことが多く、時間も自分で車で運転していく方法と変わらず3時間半くらいですので、オススメの手法です。Murraysなどで予約することができます。
飛行機の場合ですとフライトは1時間ですが、チケットは$200を超えてくることが多いので、予算とのご相談です。
自家用車またはレンタカーで行く場合は高速のM5号線でまず市内を出て、次にM31、M23と進んでいくと、スムーズに行けば約3時間30分で着くことができます。その場合、シドニー市内のM5のトンネルは特に夕方は混むため、金曜の夕方の帰宅ラッシュ時に出発しようとする場合は渋滞を見込んでおいたほうが良く、できればその時間帯は避けると良いです。
キャンベラ観光 – オーストラリア国会議事堂
キャンベラには新旧2つの国会議事堂があり、どちらも無料で入ることができます。特に新しい国会議事堂では毎日無料のツアーが1-2時間おきに定期的に開催されており、時間を調べて参加するのがおすすめです。国会議事堂がどのような理念で作られたか、オーストラリアの国会のシステム、などを学ぶことができます。
嬉しいことに、新旧どちらの国会議事堂も入場料は無料です。
上院と下院はシートの色が違っています。上院は州ごとに国会議員が割り振られ、下院は人口に応じて割り振られます。この仕組みは、人口が集中していない州にも発言権が与えられるよう、州ごとに定数を割り振るアメリカの上院を見習ったそう。
旧国会議事堂にも上院、下院がありますが、規模は半分以下です。実際に総理大臣が使っていた部屋まで入ることができます。旧国会議事堂のKid’s Roomは広く、おもちゃもたくさんあるので、幼い子供を持つ方が休憩するにはおすすめです。
オーストラリア国立美術館 (National Gallery of Australia)
国会から歩いて15分くらいの場所に、オーストラリア国立美術館と科学技術館があります。国立美術館のメインの展示はオーストラリアのアーティストが書いた絵画とアボリジニの芸術作品ですが、様々な特設展示を行なっているようです。僕らが訪れた時にはインドネシアの現代芸術の特設展示とモネの特設展示を行なっていました。
オーストラリア戦争記念館 (Australia War Memorial)
オーストラリア戦争記念館はオーストラリアのために命を捧げた兵士への感謝と彼らの功績を忘れないために作られた記念館です。第一次大戦、第二次大戦に関するスペースが大きく、大戦で実際に使われた戦車、潜水艦、航空機の展示がされているなど、展示がかなり充実しています。キャンベラの国会議事堂があるエリアから北東へ行ったエリアにあり、国会から戦争記念館までの道は遮るものが何もないようにデザインされています。
また、奥には大スクリーンでの、「第一次大戦時の空戦」動画の上映もあり、子供でも楽しめるような内容になっています
日本に関する展示も多いです。オーストラリアまで日本の潜水艦が来ていたことを初めて知るとともに、当時の日本軍がいかに戦線を伸ばしていたのかに驚きました。
アメリカのニューオーリンズにある第二次世界大戦博物館(ニューオーリンズ週末旅行(ジャズ、グルメ、観光))と比較してみると、視点はかなり中立的だと感じました。
ニューオーリンズの博物館は連合国と枢軸国の対立軸を明確に描き、アメリカが参戦したからこそ悪である枢軸国の広がりを止めることができた、アメリカが世界に正義をもたらした、というトーンなのに対し、こちらのオーストラリアの戦争記念館はあくまでもオーストラリアに焦点を当て、当時の世界情勢の中でオーストラリアが置かれていた状況、オーストラリアが取った選択肢、中でも実際に戦いに赴いた兵士たちの生活について詳しく述べています。
オーストラリアは日本に攻められた側であり、憎しみを感じる対象としても描けたはずですが、日本を憎しみの対象とているのではなく、むしろ厳しい戦いに臨んだオーストラリア人を讃えるような展示になっています。日本の兵士達にも共感を感じられるような展示をしているところは非常に公平だと感じました。
さらに、現代の展示のコーナーからは、オーストラリアが自分たちの立ち位置と中規模の先進国としてどう強国の中で生き残るかをよく理解していることが伝わってきました。例えば、大戦時以降はイギリスがアジアに兵を十分に割けなかったため、アメリカに頼ることで自国の安全保障を確保しました。一方、大国に頼りきりになるのではなく、その後は軍隊を強化し、朝鮮戦争、ベトナム戦争、湾岸戦争、とオーストラリアは小規模ながら兵を派兵し、国際社会に貢献しています。
オーストラリアは2019年現在でも人口2500万人程度の中規模の国であり、派兵できる兵の数もアメリカ、イギリス、フランスといった人口の多い大国と比べて少ないです。ただし、国際社会で連携すべきと判断した際にはきちんと兵を出すことによって、国際社会の中で一定の存在感を示そうとしているように見えます。これは、日本にとってもヒントになる立ち振る舞いかと感じました。
キャンベラでのグルメ
僕らは、トリップアドバイザーの評価が高かったことから、RAKUという日本食料理屋に初日に行きました。場所はCanberra Centreという市内のショッピングセンターのすぐ隣です。開店とほぼ同時に行ったのですが、運よく一席だけ空いていました。ここでTasting Menuというコースを注文しました。
このレストランは期待を裏切らない美味しさでした。創作日本料理はどれも普通の日本料理と一味異なりながら、驚きを与えてくれました。また、特に魚介類の新鮮さには驚かされました。キャンベラは内陸の都市にも関わらず、日本のような新鮮な魚介類を食べることができます。
また、店員の方もフレンドリーで、1歳未満の子供連れにも関わらず、優しく対応してくださいました。
一緒に来ていた友人にも翌日訪れることをおすすめしたら、お昼に行ったら予約で一杯だった、ということですので、事前に予約をした方が良いかもしれません。
キャンベラ旅行がオススメなのはこんな人
キャンベラは人口的に作られた政治都市ということもあり、街の作り方が非常に整然としているとともに、シドニーやメルボルンといった大都市に比べて人口密度が低く、広々としています。また、とてもアカデミックな街です。
- オーストラリアの政治・歴史・文化・美術についてより詳しく知りたい
- 子供に異国の文化を学べる機会を与えたい
- シドニー以外の都市も1泊2日程度で訪れてみたい
こんな人には、キャンベラまで足を伸ばしてみるのがおすすめです。