フライトが遅延・キャンセルとなったらどうするか

せっかくの旅行なのに、フライトの遅延、キャンセルになると慌てますし、どうしたら良いかわからなくなりますよね。

旅をする中で、悲しいことですが空港近くでの宿泊を4回経験して、そろそろ慣れてきましたので、対応のコツをまとめてみます。

遅延・フライトキャンセルの具体例

LATAM at Buenos Aires (AEP) – ブエノスアイレスからイグアスまで行く際に、前日にストライキがあったらしく、100人を超える乗客が待つ中でカウンターを2つ程度しか開けず、チェックインカウンターの前で2時間待つことに。

乗客は不満続出で、夏休み中の晴天のディズニーランドのスプラッシュマウンテンくらいの列に。出発直前だから優先してくれと交渉してようやくチェックイン。当然飛行機は1時間ほど遅延。

Aerolineas Argentinas at Iguazu (IGR) – イグアスからブエノスアイレス経由でエルカラファテへ行く際に、イグアスからブエノスアイレスまでの便が霧の理由で2-3時間遅れることに。

ただ、アルゼンチン航空側の配慮もあり(接続便もその分遅らせてくれた)、ブエノスアイレスでの乗り継ぎはスムーズでエルカラファテへはその日のうちに到着できた。

LATAM at El Calafate (FTE) – エルカラファテからウシュアイアへ行く際に、LATAM航空による謎の予定変更で飛行機の出発が4時間遅れることに。

おかげで1日しか予定していなかったウシュアイアでの滞在時間が減った。

LATAM at Lima (LIM) – 23:40発予定のニューヨーク行きの飛行機に乗客が全員乗り込んだ後、1時間ほど飛ばず、どうしたのかと思っていた矢先に突然のキャンセルに。夜の便であったため、次の便は翌日13時になるということで、1晩空港近くのホテルで泊まることに。

航空会社側のオペレーションが最悪で、混乱する乗客に「分かり次第情報を出します」と、結局空港で2時間程度待たされた挙句、ホテルへの輸送、ホテルでのチェックインも時間がかなりかかり、結局チェックインできたのは朝の4時。おまけに、ニューヨークからボストンまでの代替便として提示されたのがニューヨークでさらに1泊する必要のある翌々朝の便で、ますます憤慨。

LATAM at Lima (LIM) – さらなる余計な宿泊は避けたかったため個別でリサーチしたところ、翌日13時にリマ発の便が定刻通りに飛べばデルタのニューヨーク->ボストンの最終便に接続でき、当日中にボストンに帰れる可能性を見つけ、そのデルタのフライトを予約(ニューヨークJFKにて2時間の接続時間)。LATAM空港側で手配されたニューヨーク->ボストン便は後ほど返金してもらことを前提に。

しかし、代替便にもまさかの2時間の遅れが生じ、ニューヨークでのデルタ便への接続が不可能に。結局ニューヨークでさらにもう1泊することに。当然購入したデルタ便のチケット代(2人で約250USD)も無駄に・・・。この時のJFKでのLATAM航空によるホテル手配のオペレーションも段取りが非常に悪く、空港で1時間以上待たされた上、ホテルの部屋に着いたのは24時過ぎの状況。

結局、リマとニューヨークの空港近くのホテルでそれぞれ1泊してから帰国することになった。

予約時に気をつけること

定時発着率が低い航空会社が定時出発する前提で予定を組まない

FlightStatsのランキングは一つの指標になります。LATAM航空は定時発着率が80%と低い航空会社です。1/5の確率で遅れることを前提にして旅行を計画した方が良いです。特に旅行シーズンの夏には2時間は遅れる可能性があると想定した方が良いと思います。そもそもそういう航空会社を選ばないのも一つの手ですが、チリ、ペルーあたりですとLATAM便に乗らないと選択肢がかなり限られますので、選ばざるを得ないケースが多いかもしれません。

乗り換え回数をできるだけ1回に押さえる

基本ですが、乗り換え回数が多くなれば多くなるほど遅れた時の対応が面倒になります。特に夜に出発するフライトですと、次の便が翌日となり、翌日以降の予定に影響が出ます。

南米はアジア、北米、欧州ほど遅延が起きた際に他に選べる移動手段が多くないので、乗り換えはできるだけ少なくしましょう。KayakやTripAdvisorで価格比較をする際に、乗り継ぎ回数でもフィルターがかけられます。

$100-$200程度の航空券価格の違いであれば、遅延やキャンセルが起きれば無駄になったホテル代などですぐに吹き飛んでしまうことを考慮に入れましょう。

遅延、キャンセルが起きやすい時期を知る

例えば冬のヒースローの積雪、夏のイグアスの霧や大雨など、天候の状況でフライトの遅れが起きやすい時期があります。

それらの時期に旅行する際には、リスクを織り込んで考えるか、もし可能であれば違うトランジット先を探すとリスクを減らせます。

遅延やキャンセルが起きた場合

コンスタントに従業員へ話をして、最新情報を得ること

遅延が起きた際には従業員に乗客が殺到します。いつ出発するのか、代替便の手配はあるのか、など。なるべく早く動いて情報を得ましょう。

そして、定期的に最新の状況を聞きましょう。たいていの場合、ある程度時間が経ってから航空会社側も対応方針を決めるため、一番最初の時点で従業員が情報を持っていなくても、彼らの中で情報がアップデートされていきます。

アップデートに関してはアナウンスが必ずしもあるわけではないので、定期的に聞きましょう(30分または1時間ごと、など)。早く動けば、乗り継ぎ便の確保やチケットの再発行がそれだけスムーズにできます。

仲間を作ること

同じようにフライトの遅延やキャンセルの影響を受けた乗客がいるはずです。特に行き先が同じ仲間は貴重。彼らと話をして、彼らに自分の持っている情報を提供しましょう。

お返しにではないですが、彼らも最新情報を得た時に教えてくれることがあり、助かります。実際に僕らはイグアスの空港にて、いつ頃からチケット再発行が始まるか、乗り継ぎ便が何時になりそうか、という最新情報を教えてもらえ、チケットの再発行がかなりスムーズにできました。

代替案を用意して、提示すること

特にフライトの遅れやキャンセルのために代替便が翌日になった場合ですが、航空会社側は行き先に応じて顧客をまとめていて、対応を一括に行ないます。

すると、本来では個々人にとってはより望ましい代替便・ルートでの席が数席空いていたとしても、その数よりも対応しなければならない乗客の数が多い場合、航空会社はそのルートでないルートを確保しようとします。

結果として、代替便が翌日の午後以降になることも多いです。具体例としては、僕らがリマにて突然のフライトキャンセルにあった際、その曜日で飛ぶボストン行きの便を調べたところ、リマ->ニューヨーク->ボストンの場合だとリマとニューヨークで宿泊する必要がありましたが、リマ->マイアミ->ボストンですとリマのみの宿泊で済むルートがありました。

後者だと今回は1席しか空きがなかったのでそちらのルートではいけませんでしたが、こちらにとってより都合の良い代替案をこちらから提示した後で初めて向こうが検討してくれました。

ただし、こちらは時間がかかる個別のプロセスなので、他の乗客と離れたカウンターで行うのが良いと思います。

トランジットホテルに向かうバスにはなるべく前に座ること

団体でのホテルでのチェックインとなる場合、チェックインが非常に混み、時間がかかることが多いです。やや利己主義ですが、もし子供と共に旅行しているなどの場合、なるべく早くチェックインできるようバスの前に座っていた方が、ホテルのカウンターで待つ時間を減らすことができます。

朝食代だけでなく、夕飯や昼食代も請求してみる

航空会社側に本来義務はありませんが、強く要求することで得られる場合があります。必要であれば、リクエストした方が良いと思います。

フライトのキャンセルや遅れは頻繁に飛ぶ人にとっては避けられないと思いますが、リスクは予約時に減らすことができ、遅延やキャンセルが起きた際には上記のポイントに注意して行動することによって、ストレスを少しでも減らすことができます。良い旅を!

クレジットカードとクレジットスコア

アメリカで生活する上で、なくてはならないクレジットカード。日本ではクレジットカードは現金を持ちあるかなくとも済む、ポイントがつくので現金支払いよりも得、というメリットはあるが、アメリカではその人個人の信用度に関わってくる問題で、持っていないとローンすら組めない。クレジットスコアという、この人がどのくらいお金に関して信頼度できるスコアがクレジットカードの所有と利用を通して築かれるからだ。

クレジットスコア

クレジットスコア大国のこの国では、その人がお金を貸す際にどれくらい信頼できるかというこの指標が車や住宅ローンを組む時のみならず、就職の際にも参照されるということで、良いクレジットヒストリーを築くことが社会的に有利になる。

僕は幸いにも1年目の渡米直後でBank of AmericaのCash Rewardsというクレジットカードを作ることができ、つい先日2枚目のTravel Rewardsカードを作ることにした。妻用のクレジットカードが必要だったことが主な理由だったが、2枚目のカードを持つことは、Bank of Americaの人の説明によると、①複数のカードをマネージできる、②トータルの限度額が上がる、ということでクレジットスコアにとってプラスになるとのこと。

気になって調べてみたところ、「クレジットスコアを高く維持するには」にたどり着いた。このサイトによれば、クレジットスコアを高く維持するには下記が必要とのこと。

  1. 期限通りに毎月きちんと支払う
  2. 複数枚のカードを持ち、使う。理想は限度額に対して利用額が少ない状態。限度額ギリギリまで使わない。限度額の50%程度まで使ったら支払う。
  3. 古いアカウントも破棄せずに適度に使う。長く使っているカードがあるほど、平均利用年数が伸びてスコアに好影響。
  4. 銀行や車メーカーが直接取り扱っている良いローン先からローンを組む(12ヶ月間利子のみの支払いで良いなどのサブプライム向けのローンを組まない)
  5. 新規にカードを作りすぎない。事業者からクレジットスコアの問い合わせがある際に、クレジットスコアが下がる可能性がある

新しいクレジットカードを作るのは②にとってプラスになる。①は当たり前だが、②の特に複数枚持った方が良い、限度額まで使い切る前に返した方が良い、というのは知っているのと知らないのだとかなり差が出ると感じた。

クレジットスコア次第で、将来的に車や住宅ローンを組むときに、笑えないくらいの差が出てくる。例えば、30年住宅ローンで、クレジットスコアが760以上であれば年利3.145%に対して、サブプライムに近いとみなされる620程度であると4.73%まで跳ね上がる。この差は3000万円借りると年間48万円くらいの違いになってくるので、これはかなり大きい。

Source: MyFICO

クレジットカードの特典

クレジットスコアに加え、クレジットカードの特典の使い分けでも無視できない差が出る。Cash Rewardsは生鮮食品が2%、ガソリンで3%、その他で1%のポイントがつく一方、Travel Rewardsの方はどの支払いでも1.5%のRewardsとなる。そのため、生鮮食品とガソリンはCash Rewards、それ以外はTravel Rewardsとした方が、得になりそうだ。

生活必需品のクレジットカードと人生について回るクレジットスコア。アメリカで暮らす上ではどちらも理解していた方が有利なため、このゲームのルールに従ってうまく生活したい。

モロッコ旅行(観光、グルメ、文化)

モロッコは僕にとって、初めてのアフリカ大陸の国であり、かつ20ヶ国目です。その中でも自然の雄大さと食事の美味しさでは上位に入る国だと感じました。

体験することの価値

特に沙漠の体験は想像以上だった。サハラ沙漠をラクダで移動し、沙漠の砂丘の上に敷物を敷いて朝日が出るのを待ち、朝日が昇るのを見る。言葉で書くと簡単だけど、沙漠を踏みしめた時のやわらかな感触、ラクダの動きに合わせてバランスを保つ行動、満天の星空を眺めながら暗闇を移動する時に感じる興奮、朝日が出るまでの寒さと朝日が出た時の暖かさ、朝日により空がグラデーションのようになる美しさ、朝日が沙漠を照らした時に、沙漠が赤かったことを知った時の驚き、といった感覚や感情の動きは、実際に行ってみないとわからないものだ。

トリップアドバイザーなどのインターネットでいろいろなものを見て知った気にはなるけれど、やはり知るのと体験するのでは次元の違う情報量だとあらためて感じた。サハラ沙漠での宿泊は全身で自然の雄大さを感じることができるためオススメだ。

素材を活かしたモロッコのグルメ

毎日いわゆるモロッコ料理を食べていたが、これがまた素材の味をうまく活かしていて美味しい。前菜としてのハリヤというスープはお腹に優しい味で、トマトやキュウリを使ったモロッコサラダは健康的。メインのタジンという蒸した鍋料理は肉または野菜料理で、スパイスの味と素材の旨味がギュッと詰まっている。小魚の素揚げのような料理があるなど、全体的モロッコ料理は日本人の口に合うのではないかと思う。食後にはオレンジなどの季節のフルーツが出てきて、これがまたみずみずしい。パスティラ(Pastilla)という焼き餅の中に具材が入ったものもお菓子のような感覚で美味しい。僕の妻はタジンとオレンジジュースが気に入ったようで、オレンジジュースを日に何杯も飲んでいた。

モロッコは小規模農家やレストランが多いということ、流通があまり発達していないということで、必然的に地産地消がされるようになっているとガイドの人より聞いた。地元で採れた魚や野菜を素材の味を活かして調理する、というのは昔は当たり前にあったのだろうが、輸入食材やセントラルキッチンで調理された素材を使うのが当たり前のレストランが多いアメリカや日本などの先進国では都市部でそういうレストランを見つけるのは難しい。どちらが健康に良いか、と問われればおそらく前者の方法だろう。様々な点で先進国の方が効率的な仕組みになっているとは思うが、食に関してはどちらが進むべ道なのだろう、とあり方を考えさせられた。

チップのカルチャーについて

フランスの影響下にあったこともあり、モロッコではチップのカルチャーが浸透している。相場についてはいろいろな議論があると思うが、僕らは100 dhs(約$10、または約1,200円)を各都市で3時間程度ガイドしてくれた人に渡し、70 dhsを2時間程度ガイドしてくれた人に渡した。また、7日間ドライブをしてくれたドライバーには計$140 (1日$20)を渡した。これはツアー会社から「だいたいこれくらいをチップとして渡してほしい」、という額であり、現地でモロッコ人と結婚して生活している日本人の方からすると上限レベルの額だ。満足するサービスを提供してくれたので、相場に則った。

チップという慣習は、僕のように日本で育った人からすると、契約外で追加に生じる費用のように感じて、最初は嫌な感じがすると思う。例えば、アメリカの東海岸、ボストンやニューヨークのレストランでは17-8%くらいが標準で、15%くらいが下限、20%が良いサービス、くらいでhbsの友人はチップをつけていると聞く。つまり、メニューに描かれている額にチップが加わり、それに8%弱の税金が加わるので、実際の請求書の額はメニューの額の25%増くらいになる。25%は結構ばかにできない額だ。

アメリカでの生活と今回のモロッコでの体験を通じて、僕はチップは慣習ではなく、政府を介していない税金のようなものだと感じた。チップという制度にもメリットがある。雇用者にとっては被雇用者へ支払う賃金を下げることの正当化と固定費を変動費化するというメリットがある。被雇用者はより良いサービスを提供することでより稼げるチャンスとなり、かつチップは領収書に残らないお金なので、被雇用者にとっても便益がある。チップを払う側は、メニューの額は必ず支払わなければならないが、チップについては「いくら払うかは自分が決める」という決断の自由を持てる。ただし、実質的にはチップは慣習で決まった水準はあるため、額を多少下げることは可能でも「払わない」ことを続ける選択の余地はあまり残されていない(レストランの場合は従業員とのトラブルに遭うリスクがある)。このように、個人の自由と責任を重視するならば、チップという制度にはメリットがある(ただし、チップの額を決める、誰に帰属するのかを把握する、分配する、課税する、という点でより労力が必要となり、社会的にはコスト高)

支払いがほぼ義務付けられていること、そのお金が最低賃金以下で働いている人にいくことを考えると、その意味で、役割的には所得移転の役割を持った税金に近い。

チップは気持ちの分だけ支払えば良い、と言われるが、これは言葉通りの意味ではなく、チップがある社会の暗黙の了解は「チップは気持ちの分だけ『上乗せして』支払えば良い」というのが実態なのではないかと思う。郷に入れば、郷に従えだ。

今回の旅は妻と二人で回ったのだが、リラックスでき、想像以上に楽しいものだった。頭のモードがまだ旅になっているので、月曜日からのFIELD 2のコンサルティングプロジェクトでは、ギアを切り替えていきたい。

スペイン旅行(バルセロナ、アルヘシラス)

ハネムーンという名の旅行に行ってきた。FIELD2というコンサルティングプロジェクトが4日(月)より始まるため、その前にスペインのバルセロナ、アルヘシラスで計3泊し、ジブラルタル海峡をフェリーで越えて、モロッコのタンジェMED、シェフシャウエン、フェズ、メルガザード(サハラ沙漠)、アインベンハッドゥ(世界遺産)、マラケシュ、を6泊7日で回るというなかなか忙しいプラン。どの場所も期待以上でとても楽しい旅になった。

バルセロナ (Barcelona)

ガウディの作品であるサグラダファミリアやグエル公園を見学し、夜はバルでピンチョスやパエリアを食べて飲むという幸せな生活。以下の点で、バルセロナは観光都市として非常に優れていると感じた。

キラーコンテンツであるガウディの遺産:

世界史を学んだ者ならば誰もが知るガウディの作品。街にガウディの作品が調和しており、かつ徒歩でもある程度の数を見て回ることができるほど集中している。絶対的なキラーコンテンツを持っているという点で強い。

本場のスペイン料理:

世界中にスペイン料理の店があるように、スペインの食事もワインも美味しい。加えておつまみをつまみながらお酒を飲み、友人と話して、次のバルに移る、というバル巡りはそれだけで一つのアトラクションだ。しかも今はユーロがドルや円に対して相対的に弱くなっているため、食事が安く感じる。また、コーヒーも美味しい。安くて美味しい本場のスペイン料理はそれだけで魅力的だ。

人の温かさ・陽気さ:

土地柄なのか、店員の人も道行く人もみんな元気だ。海岸沿いを歩くと、砂で様々な形を作り、アートの展示をしてチップを集めている人がいる。街中で歌を歌っている人がいる。お店では片言のスペイン語でも笑いながら聞いてくれ、旅人としても肩の力を抜いて楽しめる。街を歩いているだけで楽しくしてくれる地元の人は、魅力的な街を作る一つの要因だ。

優れた公共交通機関と誘導:

空港から市内まではバスで10ユーロ程度で来れるし、市内の移動では地下鉄が非常に便利。地下鉄は色分けされており、わかりやすく、かつ地下鉄の中では自分がどこにいるのか路線図で示してくれるため、間違ったところで降りる可能性も少ない。またタクシーも比較的つかまりやすく、メーターで走ってくれるため、安心。

バルセロナ自体がコンパクトなこともあり、英語ができるか、または片言のスペイン語が話せれば十分市内を回ることができる。

ホテルの選択肢が広い:

宿泊のオプションが広いのもBarcelonaの特徴。僕らが泊まったホテルは1泊1万2000円程度だったが、非常に快適な部屋だった。

サグラダファミリアは完成にまだ10年かかるようだ。Barcelona自体の体験も非常に良く、完成したら、またこの街に来たいと感じた。

アルヘシラス (Algeciras)

この街はモロッコのTanger MEDに行くまでのフェリーへ乗るために宿泊した。港町で、アラブ系の人が多く、スペインというよりはアラブの国の街に近い雰囲気。夜は暗く、道に人通りも少ないため、やや怖さを感じた。

Tanger MEDまではTrasmediterraneaというフェリー会社を利用。これがモロッコ入国の洗礼になるとは思いもよらなかった。8:00発の予定が、フェリー搭乗までの荷物検査、出国審査がカオスとなり、結局出発したのは9:30以降。荷物検査の機械が一つしかないのに対して、並ぶ人数が多すぎて、捌ききれていない。しかも列に普通にみんな横入りするので、カオス状態。僕らもそれに習って横入りをしたり、他の人が周りに横入りできないようにブロックしたりして、なるべく早く入ろうとしたが、それでも搭乗まで1時間半以上かかった。その間、ずっと荷物と一緒にすし詰めの列の中で並んでいた。

しかしそれで終わらないのが、このフェリー。フェリー搭乗後もカオスは続く。フェリーの中にいる間にモロッコへの入国審査をしてもらわなければならないが、そこにも入国審査官が一人。入国審査は荷物検査よりも時間がかかる。結果、起きるのはまた同じくの大行列。ジブラルタル海峡をのんびりと渡る暇もなく、結果1時間強の船内もほとんど列で並んで過ごすことになった。フェリーから出る時もカオスであったのは言うまでもなし。現地時間の8時半に着く予定が(スペインの方がモロッコよりも1時間早い)、結局着いたのは現地時間で10時半を過ぎており、2時間以上遅れることとなった。

ジブラルタル海峡を渡ることもできたし、ヨーロッパ大陸とアフリカ大陸の両方の大陸を目にするのは気持ちの良い体験だった。ただ、スムーズに渡ろうとする方は、ぜひフェリー会社と時期を真剣に選んだ方が良いと思う。