ハーバードビジネススクール(HBS)を卒業した後の海外での日々。資産運用、マーケティング、MBA、海外生活など。

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モロッコ旅行(観光、グルメ、文化)

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モロッコは僕にとって、初めてのアフリカ大陸の国であり、かつ20ヶ国目です。その中でも自然の雄大さと食事の美味しさでは上位に入る国だと感じました。

体験することの価値

特に沙漠の体験は想像以上だった。サハラ沙漠をラクダで移動し、沙漠の砂丘の上に敷物を敷いて朝日が出るのを待ち、朝日が昇るのを見る。言葉で書くと簡単だけど、沙漠を踏みしめた時のやわらかな感触、ラクダの動きに合わせてバランスを保つ行動、満天の星空を眺めながら暗闇を移動する時に感じる興奮、朝日が出るまでの寒さと朝日が出た時の暖かさ、朝日により空がグラデーションのようになる美しさ、朝日が沙漠を照らした時に、沙漠が赤かったことを知った時の驚き、といった感覚や感情の動きは、実際に行ってみないとわからないものだ。

トリップアドバイザーなどのインターネットでいろいろなものを見て知った気にはなるけれど、やはり知るのと体験するのでは次元の違う情報量だとあらためて感じた。サハラ沙漠での宿泊は全身で自然の雄大さを感じることができるためオススメだ。

素材を活かしたモロッコのグルメ

毎日いわゆるモロッコ料理を食べていたが、これがまた素材の味をうまく活かしていて美味しい。前菜としてのハリヤというスープはお腹に優しい味で、トマトやキュウリを使ったモロッコサラダは健康的。メインのタジンという蒸した鍋料理は肉または野菜料理で、スパイスの味と素材の旨味がギュッと詰まっている。小魚の素揚げのような料理があるなど、全体的モロッコ料理は日本人の口に合うのではないかと思う。食後にはオレンジなどの季節のフルーツが出てきて、これがまたみずみずしい。パスティラ(Pastilla)という焼き餅の中に具材が入ったものもお菓子のような感覚で美味しい。僕の妻はタジンとオレンジジュースが気に入ったようで、オレンジジュースを日に何杯も飲んでいた。

モロッコは小規模農家やレストランが多いということ、流通があまり発達していないということで、必然的に地産地消がされるようになっているとガイドの人より聞いた。地元で採れた魚や野菜を素材の味を活かして調理する、というのは昔は当たり前にあったのだろうが、輸入食材やセントラルキッチンで調理された素材を使うのが当たり前のレストランが多いアメリカや日本などの先進国では都市部でそういうレストランを見つけるのは難しい。どちらが健康に良いか、と問われればおそらく前者の方法だろう。様々な点で先進国の方が効率的な仕組みになっているとは思うが、食に関してはどちらが進むべ道なのだろう、とあり方を考えさせられた。

チップのカルチャーについて

フランスの影響下にあったこともあり、モロッコではチップのカルチャーが浸透している。相場についてはいろいろな議論があると思うが、僕らは100 dhs(約$10、または約1,200円)を各都市で3時間程度ガイドしてくれた人に渡し、70 dhsを2時間程度ガイドしてくれた人に渡した。また、7日間ドライブをしてくれたドライバーには計$140 (1日$20)を渡した。これはツアー会社から「だいたいこれくらいをチップとして渡してほしい」、という額であり、現地でモロッコ人と結婚して生活している日本人の方からすると上限レベルの額だ。満足するサービスを提供してくれたので、相場に則った。

チップという慣習は、僕のように日本で育った人からすると、契約外で追加に生じる費用のように感じて、最初は嫌な感じがすると思う。例えば、アメリカの東海岸、ボストンやニューヨークのレストランでは17-8%くらいが標準で、15%くらいが下限、20%が良いサービス、くらいでhbsの友人はチップをつけていると聞く。つまり、メニューに描かれている額にチップが加わり、それに8%弱の税金が加わるので、実際の請求書の額はメニューの額の25%増くらいになる。25%は結構ばかにできない額だ。

アメリカでの生活と今回のモロッコでの体験を通じて、僕はチップは慣習ではなく、政府を介していない税金のようなものだと感じた。チップという制度にもメリットがある。雇用者にとっては被雇用者へ支払う賃金を下げることの正当化と固定費を変動費化するというメリットがある。被雇用者はより良いサービスを提供することでより稼げるチャンスとなり、かつチップは領収書に残らないお金なので、被雇用者にとっても便益がある。チップを払う側は、メニューの額は必ず支払わなければならないが、チップについては「いくら払うかは自分が決める」という決断の自由を持てる。ただし、実質的にはチップは慣習で決まった水準はあるため、額を多少下げることは可能でも「払わない」ことを続ける選択の余地はあまり残されていない(レストランの場合は従業員とのトラブルに遭うリスクがある)。このように、個人の自由と責任を重視するならば、チップという制度にはメリットがある(ただし、チップの額を決める、誰に帰属するのかを把握する、分配する、課税する、という点でより労力が必要となり、社会的にはコスト高)

支払いがほぼ義務付けられていること、そのお金が最低賃金以下で働いている人にいくことを考えると、その意味で、役割的には所得移転の役割を持った税金に近い。

チップは気持ちの分だけ支払えば良い、と言われるが、これは言葉通りの意味ではなく、チップがある社会の暗黙の了解は「チップは気持ちの分だけ『上乗せして』支払えば良い」というのが実態なのではないかと思う。郷に入れば、郷に従えだ。

今回の旅は妻と二人で回ったのだが、リラックスでき、想像以上に楽しいものだった。頭のモードがまだ旅になっているので、月曜日からのFIELD 2のコンサルティングプロジェクトでは、ギアを切り替えていきたい。

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