キャリアについてのブレインストーミング

日曜日の夕方に学校の企画でキャリアについてのブレインストーミングを4人のチームで行った。材料は僕が入力したキャリアサーベイの結果、自分がなりたい職業12のリスト、僕が選んだ10のイメージ。僕自身はEntrepreneurになることを目指しているのだけれど、みんなの指摘は下記のようだった。

  • Well-rounded。関心、スキルの幅が広い。よく言えば汎用性があって柔軟で、悪く言えば専門化しているわけではない。
  • Green field development/Product Focus。製品・サービスを生み出すことに情熱がある。特に0から1からを生み出すことに強い関心。
  • Team/Collaboration。チームで協力して物事を解決しようとする。
  • Hands-on/Execution。解決するまでやり切ることにこだわりがある。
  • Problem Solving/Value Creation。問題を見つけ出し、それを解決して、価値を生み出すことに喜びを感じる。
  • Creativity/Optimistic/Casual。Too seriousではなく、casualに。楽しみながらアイデアを出して、物事を進めていく。

これらの指摘はどれも当たっていて、僕のこれまでの職業を知らない人でもこれだけのことがわかることに驚いた。僕の考えるProduct Managerは上のような仕事であり、改めて自分はProductが好きなのだなとも気づいた。

それ以外で特に面白いなと感じた指摘は、「スタートアップを起こすとファイナンスや組織など様々なことに目を向けねばならず、製品に注力ができないと思うので、パートナーを探して自分が商品やサービスに注力できる環境にしたほうが良いのではないか」というもの。この発言は確かにそうで、チームの構成を考える上で、いい気づきをくれた。

また、もう一つの指摘として、「人をマネージすることと、テクノロジーをマネージすることの両方に関心が高くとも、時間の使い方として両方は取れない」というのもあった。こちらも時間という資源をいかに使うか、ということを意識させてくれ、勉強になった。

気づけばもう今年も残り2ヶ月半。毎日が時間との戦いだが、なんとか今年中にビジネスプランの草案を作りたい。

ABC/GCC Retreat

今週は金曜日から土曜日にかけてABC (Asia Business Club)とGCC (Greater China Club)の合同旅行でVermontへ旅行へ行ってきた。天気は雹が降るなどそこまで良くなかったが、時折晴れた時に見える、青空、色付いた葉、湖のコントラストは美しく、アメリカの秋を堪能した。

先週は授業がある日が4日と短い週だったが、LEADの中間やFIELD2のプロジェクトがスタートするなど、学業の面でもコンスタントに挑戦の日々が続いている。FIELD2では僕はモロッコへ行き、金融業界のコンサルティングを来年の1月にすることに決まった。チームも金曜日に決まり、これから3ヶ月の間、忙しくなりそう。

授業外のプロジェクトとしては、Japan Trekのキックオフを行った。こちらは日本人の同期と一緒に来年の5月にHBSの1年生を日本に約1週間連れてきて、日本を堪能してもらうという企画。こういった旅行の企画をするのは好きなのに加え、これを達成することで日本人の同期との仲も深まると思うので、今から楽しみだ。

それ以外にもLEADの中間後に韓国人留学生と日本人の留学生の間の食事企画を行ったり、ロースクールの仲間と食事をしたり、金から土曜にかけてのGCC/ABCクラブの旅行でアジア系留学生との仲を深めるなど、ネットワーキングにもかなり時間を使っている。MBAで得られるものの大きな柱の一つはネットワークなので、ネットワーキングは継続的に続けたい。

旅行明けのアカデミック

Week7終了。今週は月曜が3ケース、火曜日が2ケース、水曜日がFIELD1のチームワーク、木曜日が2ケース、金曜日が2ケース(ただし1ケースは前日の続き)、と比較的ケースは少ない一週間だった。その代わりLEAD (Leadership)のModule 2の振り返り、FIELD1の振り返り、FRC (Financial Reporting and Control)の小テストがあったりと、学業の面では手が抜けないのも現実だけれども。

今週はあらためてソーシャルとアカデミックの両立の難しさを感じた週だった。今週は月曜日には東京から友人が来て食事を一緒にし、火曜日はセクションでディナー、水曜日はボーゲル塾、金曜日はボストンの生物系の研究者の方々とのディナー、と予定が多い週で、前週にセクション旅行があって予習の前倒しがほとんどできなかったことから、どの日の授業の準備も中途半端になってしまった。授業の準備が中途半端なまま発言をしようとするので、どうしても発言の質が下がってしまうし、そもそも発言の量も今週は少なかった。一方で、ソーシャルの面ではセクションメイトとより仲良くなれたり、ネットワークが広がって得るものがあったので、十分な成果。このバランスは常に悩まされるところだけれど、週末に勉強の時間をまとめて取るなどで平日の夜に人に会えるようにうまくバランスをとっていきたいと思う。

今週の授業であらためて面白いな、と感じたのは Community Valueへのこだわり。今週のFIELDの授業では、セクションの中でのSexual Harassment、Racial Harassment、Social Status Differenceについて議論した。このDiversityについて話すのはこの1.5ヶ月の間でも3回目。社会の中でもあまり話されないSensitiveな議論をすることを積極的に促し、いかにみんなが帰属感を持てるCommunityを作るかについて考えさせるのは、Communityに対して重点を置いているHBSに特徴的なのではないかと思う。

日本という比較的同質的な社会で育ってきた自分としては、そもそもそういった議論すらする経験がなかったので、毎回の議論でどういう話が出てくるのか予想がつかず、楽しい。こういった議論を通して自分を成長できるのは、国の中でDiversityのあるアメリカで留学に来る一つのメリットだなと思う。

初めてのセクションRetreat(旅行)

今週はセクションでの旅行で金、土、日とVermontのWest Doverへ行ってきた。金曜日はチームアクティビティと夜のパーティ、土曜日はボードゲーム(カタン等)とゲーム(マフィア:「汝は人狼なりや」のようなゲーム)をして、夜はパーティ。夜のパーティでは初めての Beer Pong(通称ビアポン。ピンポンを使ったゲームで、負けると飲むといういわゆる飲み会遊び)やKeg Stand(ビールの樽からホースを出して、それを口に入れて、宙釣り状態で飲むというなかなかいかれた宴会芸)を体験するなど、セクションメイトとの仲を深められると同時に、こちらの遊びやカルチャーが学べた旅行だった。

HBSが始まって6週間。今回のセクション旅行をきっかけにセクションの中での居心地がだいぶ良くなった気がする。93名の大部分とは話す時間ができて、お互いのキャラクターが少しずつわかってきた。まだまだ英語やカルチャーの面で自分の納得いくようなコミュニケーションはできていないけれど、今のレベルまで来ることができたのは下記の点を意識してきたことかな、と思う。

  1. 常にEnergeticかつ笑顔で
    やはり言語の問題が結構な壁。いまだに日常会話では70%くらいしか聞き取れない時もあり、会話の文脈がわからなくて、うまく入れない。こちらから話題を振る時も、相手が何に関心があるのかがわからず、こちらもその関心に対して出せる弾が少なく、もどかしい。良い話題を選べたとしても、自分の言いたいことをうまく言語化できないのももどかしい。こうしたハードルがあると、どうしてもコミュニケーションをすることにエネルギーが必要になるが、疲れた顔をしていても仕方がないので、Energeticかつ笑顔を絶やさず、話しやすい人であるようにしている。そうすることによって、みんなが話しかけてくれるようになるし、こちらからも話しかけやすくなるので、より仲良くなりやすくなっていると思う。
  2. ノンバーバルな機会を活かすこと
    言葉の壁があっても、ノンバーバルな活動であればそれは障害にならない。例えば今回の旅行では、ボードゲームやBeer Pong、Keg Stand、クラブでのダンスなど、言葉のそこまでいらない遊びに積極的に入っていった。また、”National Identity”というお題のパーティだったので、日本のハッピを着ていった。こうしたいわゆる共通の遊びを体験することは、「仲間になろうとしている」というメッセージを出すことになると思うので、これはとても大事。こういった活動をすることで、向こうもこちらをいじりやすくなるし、いじってもらえればこちらも返しやすくなる。そうやってコミュニケーションが広がっていくため、まずはノンバーバルな機会で目立ち、いじられることが大事なのではないかと思う。
  3. 一人ずつ攻略していくこと
    これは日本でもそうだが、やはり本当に仲良くなろうとしたら1対1か、2対2くらいのコミュニケーションが効果的。集団で話しているとどうしても共通の話題を探すことになり、そうすると浅い会話になってしまう。それが早い段階でわかったからこそ、こちらに来てからインターナショナルを中心にして、一人ずつと深い話をするようにしている。こちらから深い話を出すと向こうも深い話で返してくれたりして、そうするとお互いに一定以上の信頼関係が生まれたという安心感が生まれる。今回のセクション旅行でも数人とはそういうやり取りができて、セクションにいる時間がとても楽になった。こちらがある程度仲良くなれそうと思っている人は向こうもそう思ってくれている可能性が高いので、戦略的に狙った人と仲良くなっていくのはおすすめ。

そうはいっても、特に英語の面でコミュニケーション能力について課題が多いのが現状。毎日定期的にこちらのドラマを見て、カルチャーや言い回しを学び、1学期が終わるまでには、より状況を改善させたいと思う。

Week5 – 最初の中間試験終了とネットワーキングの方針

今週は毎日2クラスで比較的ゆるやかな一週間。金曜日にTOM (Technology and Operation Management)の中間試験があったので、それに向けて勉強をしていく、という週だった。TOMの中間試験はそれなりにしっかりと勉強していたので、ケアレスミスの1問以外はできている気がする。数学に近い科目は言葉のハンデが少ない分、気持ち的には楽だ。

社交関係では、ディスカッショングループの仲間とそのパートナーとレストランで食事に行ったのと、寮の仲間とピザを食べながら庭で談笑した。寮はアジア系や留学生が多くて楽なのと、比較的少人数なので深い話ができて、自分としては心地よいな、と感じる。

今週から、今の時期の主流である、クラスや学校単位のパーティとはやや距離を置き始めている。立食形式で10分程度話して次の人と話す、というスタイルでネットワーキングするには、今は自分から出せる会話の弾が少なすぎることと英語力の面で「こいつはすごく面白いやつだ」という印象を与えるのが難しいのが理由。アジア系や留学生とは比較的共通項があるので、話もある程度は盛り上げることができるが、メインストリームである純アメリカ育ち、白人、金融出身、大学卒後4年程度、とは会話できる共通項がなさすぎて、お互いにやや困ってしまう。アメリカ人との会話力を鍛える訓練としては自分にとっては良いのかもしれないけれど、向こうにとってあまりメリットを与えられていないきがするし、そのために時間を使うくらいならば、もっとお互いに仲良くなりたい人たちと4人くらいで2時間くらいゆっくり話をした方が良いよな、というのが今の考え方。

今の焦点としては、下記のグループと仲良くなりたいなと思っており、カッコ内グループに所属することを考えている

  • アジア系のアメリカ人、留学生 (American Asian Business Association, Asia Business Club)
  • テクノロジー、ヘルスケアの分野に進もうとしている人 (Tech Club, Health Care Club)
  • 起業を進路として考えている人(iLab)

人は共通項があればあるほど親しみがわく、という傾向があると思うので、すべての人を狙うのではなく、共通項が多い上記の人達を中心に時間を多く裂こうと思う。具体的には①これらのイベントやクラブへの積極的の参加、②個人ベースでのランチやディナーの誘い、③クラブ主催の旅行への参加、など。すでにこの1ヶ月で日本人、台湾、中国、韓国系のコミュニティとはかなり広げられたので、来週からはインド系にも広げると同時に、一人一人との仲を少しずつ深めていきたいと思う。

Week4 – 効果的なリーダーシップと小旅行

Week4はリーダーシップを重点的に学ぶ一日だった。

面白かったのは、”common information effect”というコンセプト。これは、チームにおいて共通して持っている情報に重点が置かれて議論が行われて、それぞれが持っているユニークな情報が無視される傾向にある、ということを意味する。本当はチームのメンバーが持っているユニークな情報にこそ価値があるので、リーダーはそれを引き出すようにオープンなコミュニケーションができる環境を整え、チームで議論を行い、その上で判断を下すべき、ということを学んだ。シミュレーションの授業だったのだが、僕のチームは見事にこの罠にはまってしまい、散々な結果だった。ここは挑戦して失敗する場所であり、僕らは大きく失敗した分、学びが多かったので、満足。

週末はRhode Islandへヘルスケアクラブ主催の旅行に行ってきた。Scavenger Huntというチームでリストに書かれた項目をクリアして、それによりポイントが決まるゲームをやったのだが、これがまたまた楽しくて、チームで大いに盛り上がった。初めて会った友人とも一日一緒にいることでかなり仲良くなれるので、やはり旅行は友人の輪を広げるのに良いな、とあらためて思った。2週間後にはセクション(HBS用語で要はクラス)での2泊3日の旅行があるので、その時も機会を活かしてより仲の良い友人を増やせれば良いな、と思う。

フィードバック | 効果的なフィードバックのフレームワーク

建設的なフィードバックをいかに行えば良いだろうか。これまで僕は悪い点をどう指摘したら良いかに迷い、あまり効果的に改善すべき点のフィードバックができていなかった。

フィードバックのフレームワーク

先週受けたフィードバックのセッションでは、

  • ①フィードバックする内容を考える(目的、それに対しての懸念、具体的な行動、そのインパクト)
  • ②練習する
  • ③フィードバックする
  • ④相手の認識について尋ねる
  • ⑤コーチングする

というフレームワークを学んだ。また、サンドイッチフィードバックという、良い点、悪い点、良い点と悪い点を良い点のフィードバックで挟むテクニックも学ぶことができた。今後、活用していきたいと思う。

ボーゲル塾

ボストンを主にした課外活動としては、ボーゲル塾というボストンで学ぶ日本人学生を主な対象とした塾に入ることにした。

これは月に1回、Vogel教授の自宅であるトピックについて議論するという塾で、会の前週の準備会を含めて月2回ある。僕は国際政治分科会に入り、第一回のテーマは日中関係。ビジネススクールではビジネスに関する話題が中心だけれど、国際舞台でリーダーとして活躍するためには自分なりの政治に対する意見を持っていたほうが良いと思うため、この塾を活かして自分の政治に関する知見を深めたいと思う。

ハーバード日本人会

また、ハーバード日本人会のビジネススクール幹事となった。この会はハーバードに通う日本人留学生を結んでおり、交流と情報交換を主にした会。ボストンにいる日本人には面白い人が多く、一つ一つの出会いを活かして、輪を広げていけたらいいなと思う。

今週は授業もだが、クラブが始まるため、そちらにも時間を使おうと思う。最初の3週間は勉強と授業のみでほぼ時間が過ぎてしまったが、最初の2ヶ月でだいたい人間関係が固まり、その人間関係がこの先2年に影響してくると思うため、4週目はクラブを通じてネットワークを広げることにも時間を使いたいと思う。

ハーバードMBAでのクラスメートからの学び

早いもので2週間が経過した。秋学期が17週間しかないことを考えると、既に1/8近くが終了したことになる。ここ2週間で印象に残っているのは、FIELDと呼ばれる実践型の授業。まだ二回だが、どちらも価値観をゆさぶるものだった。

FIELD 1: Portrait

内容は卒業生が”Tell me what is it you plan to do with your one wild and precious life?”という詩に答えて書いたポートレイトを読んで、それについて自分なりに考えるというもの。僕は、「失敗を恐れてこれまでは自分が成果を出せる土俵を選んできたが、これからはLive Fearlesslyに挑戦していこう」という卒業生と、「がんになって人生を楽しむことの大切さに気づけたのは幸運だ。Life is too short not to be happy every day. Life is too not to celebrate those whom you love and who love you」という卒業生を選んだ。

僕もこれまで、失敗を恐れる気持ちから挑戦をしなかったり、自分が成果を出せる分野を選んでしまったりしていたことがあった。失敗は誰でも怖い。ただ、その怖さも受け入れて、挑戦できる人でありたい。HBSでは挑戦をして失敗することが奨励されるし、自分も常に挑戦を続ける人でありたいため、この二年間は毎日挑戦をして、Live Fearlesslyの選択を意識せずともしている自分になっていたい。

一方で、ゴールだけを追い求めるのも人生を楽しみきれていない、というのもそうだと感じた。ひたすら仕事面でのゴールを追い求める生き方もあると思うが、僕はそれでは人生が与えてくれるものを楽しみきれないと思う。僕は仕事、家族、友人、自分自身、のそれぞれの分野でゴールを持って、人生を楽しみながら目標を「慌てず、焦らず、諦めず」追っていきたい。

FIELD 1: Diversity

Diversityについて議論をして、それをセクション(クラス)で共有するという授業。セクションメイトが自分はゲイであるということをみんなの前で発表したことが非常に印象的だった。

日本ではゲイというと先入観を持つ人が多く、多くのゲイの人が自分の性向を職場などでは隠しているのが実情ではないかと思う。マイノリティであることを告白することはおそらく勇気がいることだろうと思うし、それをまだ出会ってから2週間足らずのセクションメイト全員の前で告白するその高潔さは、とても印象的だった。僕自身がそのセクションメイトのことをより好きになったことに加え、彼の発言以降のセクションメイトはより踏み込んだ発言をするようになったように思う。

高潔であること(integrity)は僕がそうでありたいと思っている人の資質であり、彼からは高潔さが個人とグループに与える影響力を学んだ。僕も自分がどんな状況であっても高潔さを保てるような人でありたいと思う。 ハーバードのMBAは”We educate leaders who make a difference in the world”をミッションとし、”transformational experience”を提供することを約束している。”Transformational experience”について入学した時には分からなかったが、少しずつ分かるようになってきた気がする。

ここは、自分の価値観、視点を目一杯広げて、なりたい自分を見つけて、その自分になろうとする場所だ。 もっともっと、自分の器を広げたい。どこまで自分がなりたい自分を見つけて、そこに近づけるのか、とても楽しみだ。

Week1 – HBS生活いよいよスタート

オリエンテーションが先週の水曜日に終わり、HBSでの授業が始まって約一週間となる。HBSの1学期目はかなりタイトになる、という話は聞いていたが、その意味が少しずつわかってきた。授業、スタディグループでの勉強、生徒が企画するイベントへの参加、オリエンテーション、など次々にやることが出てきて、あまり遊びの時間がない生活を続けている。一例を挙げると、下記のような感じ。 8/31(月): 勉強 10時間、授業: 2時間40分、友人との昼食: 1時間、家族との会話: 50分、運動: 30分、睡眠: 7時間、その他 2時間(朝、移動、シャワー等) 翌日の火曜日の会計系でテキストを読まなければいけなかったので、2章を読んで4時間、ケースそれぞれに3時間、で計10時間。ケースは一つ3時間はどうしてもかかるので、翌日が3ケースの日は9時間は予習に必要となる。先週の木、金は3ケースで、水、木の夜は睡眠時間をそれなりに削って勉強していた。 英語圏で教育を受けていればもう少し時間に余裕があるのだろうけれど、僕は海外に住むのは初めてで、英語だと読む速度が10%から20%くらいになってしまうので、なかなか辛い。一日の1/3くらいの時間は英語を読んでいるので、一ヶ月くらいしたら読む速度が上昇するのを期待。 新しいことを毎日学べるのは楽しいし、勉強は好きなので苦ではないのだけど、ここ一週間くらいは常に翌日の予習に追われてほっと一息つく時間が欲しいのも正直なところ。来週の月曜日はLabor Dayで休みなので、三連休中の一日はゆっくりできそう。今週末が来るのが楽しみだ。

RC Small Dinner

RC(Required Curriculum: HBSの1年生を指す)のメンバーと7人で夕食に行ってきた。メンバーは僕以外は全員アメリカ生まれのアメリカ育ちの人たちで、3人が金融業界出身。予想していたことではあるが、今の自分のコミュニケーション能力と目指しているコミュニケーション能力の差が大きいことを痛感した。

多くの英語圏在住経験のないインターナショナル生がそうだと思うが、まずネイティブの英語が早すぎて短文だと聞き取るのがきつい。イメージで言うと、聞き取れているのが60%くらい。文脈が完全に理解できていないから、会話に入ろうとしてもなかなかタイミングをつかみづらい。

加えて、集団で話されるトピックが地域や人に関することが多く、そもそも大学くらいからこちらにいないと、輪に入りにくい。具体的には、通っていた高校の話題や、業界内での共通の友人の話などで話が始まるが、それはついていけない。日本でもどこ出身、共通の友人で誰を知っているか、という軽いトピックから会話が始まることが多いが、それは米国でもおそらく同じ。だからこそ、こちらに地盤がないことで、そのトピックで盛り上がっている米国人の中の会話に入ることが難しい。

また、業界特殊の話題がそれなりに多いのも結構厳しい。PEやIBの会社名やこちらで有名なビジネスマンの名前など固有名詞で知らない単語が多く、IB、PE、VC出身者の共通話題にはそもそもついていきにくい。一方で、これらの業界出身者が30%程度を占めるHBSでは、おそらく業界特殊の話題がグループ内では出やすいのだろう。この点は米国の他の人も同じようで、メーカーや医者のバックグラウンドの米国人もそのトピックの時はやや静かであったので、彼らも入りにくかったのだと思う。

以上のように、英語力をより高めること、アメリカ人のネットワークに入ること、業界特殊の話題についていけること、の3つがHBSでのアメリカ人のグループでの会話に入ることに必要だと感じた。これらの達成は1日や2日でどうにかなる話ではないので、これから21ヶ月をかけて、一歩ずつ進めていこうと思う。